「第66回ブルーリボン賞」の各賞が決まり、選考する東京映画記者会(東京スポーツなど在京スポーツ紙7紙の映画担当記者で構成)が24日、発表した。助演男優賞は「愛にイナズマ」「せかいのおきく」などに出演した佐藤浩市(63)が受賞した。
自身にとってブルーリボン賞は新人賞(第24回、1981年度)、主演男優賞(第45回、2002年度)に続き3度目。これで男優の個人賞はすべて取ったことになり、佐藤は「コンプリートですね」と笑顔を見せた。
実はこの〝男優3冠〟は、父親である故三國連太郎さんも達成している。それを聞くと「親父もそうなんだ! そっかそっか。それはまた感慨深いですね」。
三國さんは主演男優賞を2回、助演男優賞と新人賞を1回ずつ受賞している。佐藤は「あと主演をもう1回ですね」と父親に並ぶことに意欲満々。「思い出したのは、新人賞を取った時は〝三國も取った賞だ〟って思った。親父が取った賞をもらったのがうれしかったんだよなぁ」としみじみだ。
昨年は9本もの作品に出演した。
「僕の場合、物量作戦ですからね(笑い)。他の演者の方に申し訳ないかな。たまたま公開の年度がまとまっていただけ」と謙虚に語った。
助演の役割については「扇の要には、扇の要の芝居の仕方がある。もうちょっと広くやれるっていうのが助演であって、だからこそ逆に言うと作品の邪魔をしない。いい意味でのヘルプ。好きなことをやりながら、作品全体の幅を広げられるっていうのが助演のあるべき姿だと思う」と指摘。「それを学ばせてもらったのがやっぱり三國連太郎。晩年の三國の作品のありようが、一番そういう形だった」と改めて感謝した。
「若いころはホントに主役を食いたい。作品を全部食いたい。そんな欲求だけが特化していた」が、「40何年やっていると多少は分かってきたつもり」。それだけに助演での受賞は「うれしかった」と言う。
受賞対象の2作品はともに父親役だった。
「実生活で失敗しているからでしょうね。特に『愛に――』はダメ親父なんで、非常に分かりやすいところにはいましたね」と苦笑いした。
「せかいの――」では息子で俳優の寛一郎(27)と共演した。
息子も含め、若い役者に言いたいことは「とにかく出会いしかない。いい人、いい本、いい作品。それは偶然でしかないし、自分がつくっていく偶然でもある。そうやって導かれたものによって自分が前進できる」とアドバイスした。
40年以上にわたり第一線で活躍し続けている。
「運がいいんですよ。役者なんて目隠しして塀を歩いているようなもの。運が悪けりゃ落ちる。僕も落ちるけど、たまたま植え込みの上でケガしなかった。それだけなんですよ。ガラスの破片があったらケガしているかもしれない。たまたまなんです」
含蓄のある言葉だった。
各賞は以下の通り
作品賞=「ゴジラ-1.0」
監督賞=石井裕也「月」「愛にイナズマ」
主演男優賞=神木隆之介「ゴジラ-1.0」「大名倒産」
主演女優賞=吉永小百合「こんにちは、母さん」
助演男優賞=佐藤浩市「愛にイナズマ」「せかいのおきく」など
助演女優賞=浜辺美波「ゴジラ-1.0」「シン・仮面ライダー」
新人賞=黒川想矢「怪物」
外国作品賞=「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」













