4日のフジテレビ系ドラマ「銀河の一票」第3話で、スナックママのあかり(野呂佳代)がついに東京都知事選への立候補を決意。そこに至る過程として、主人公の元与党幹事長秘書・茉莉(黒木華)と対話するシーンが時と場所を変えて繰り返された。
圧巻は中盤とラストに流れた歩道橋の場面。
まず、絶望して部屋を飛びだした茉莉を追ったあかりが、歩道橋で引き留める。茉莉はあかりに都知事選出馬要請を断られ、スナック継続の資金として差し出した1000万円も受け取りを拒まれた。「あなたが立ってくれないなら自分で立ちます」と半ばヤケッパチの捨てゼリフを放っていた。
夜の歩道橋であかりと向き合った茉莉は、亡き母が遺した「明るい方へ進め」という言葉とは逆行する自分を責める。父でもある幹事長(坂東彌十郎)が象徴する永田町の力学に絡めとられ、あかりに対しても「しみついたアザトさ」を使って助け舟を出す。そんな自分の無力さを訴える茉莉は、号泣する。
約4分半のこの場面、あかりは聞き役。最後は笑って「すごいねぇ茉莉ちゃん。それ頂戴。立つよ、私が」と相手をつかんで顔を寄せる意外な行動に出た。
ラストでは、あかりとその呼びだしに駆けつけた茉莉が昼の歩道橋で向かい合う。夜とは立ち位置が変わり、左にあかりで右に茉莉。あかりは、生きる理由がほしいと自ら出馬の機会を求めた。どんなことが起きたとしても「自分のまま明るい方へ迎える世界」をつくりたいと訴える。今度は茉莉が手を差し伸べた。
あかりは、夜の聞き役から転じて、昼は自分語りへ。ママらしい包容力を見せた「夜」の顔が、昼は自分の弱さものぞかせて〝主張する人〟に。野呂は「受け」と「働きかけ」の芝居であかりの二面性を演じた。
ドラマ出演が絶えない野呂は、主役の傍らにいるのが自然すぎる役の印象が強かった。いわば準主役の今回は自分を押し出す演技もこなす。「ここまでのランクまできたか、番手に上がってきたかっていうところ」という批評家の声もテレビで流れる中、そんな貫禄を示すかのような昼夜歩道橋シーンだった。












