〝注文相撲〟の見解は? 大相撲九州場所13日目(24日、福岡国際センター)、幕内熱海富士(21=伊勢ヶ浜)が幕内高安(33=田子ノ浦)を押し出して11勝目(2敗)。取組後は「勝ててうれしいです。前に出られたので良かった」と笑みを浮かべた。優勝争いは大関霧島(27=陸奥)と2人に絞られ、14日目(25日)は直接対決。勝てば初土俵から所要19場所の最速Vに王手をかける。

 9月の秋場所は優勝決定戦で涙をのんだ一方で、大関貴景勝(27=常盤山)による立ち合いの変化が物議を醸した。大関が批判の集中砲火を浴びるとともに、熱海富士に向けては同情や健闘をたたえる声が相次いだ。あの一番は、当事者の目にどう映っていたのか。熱海富士の師匠の伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)を改めて直撃すると、次のような見方を示した。

「もともと実力が違う。向こうが上手にさばいている。その前の相撲(秋場所13日目の対戦)を見たでしょ。完璧に負けてるじゃん。ああいう相撲で負けていては、相手は余裕を持ってきますから。(貴景勝は)どうやっても勝てるという感じでいるのでは」。決定戦での負けは単に実力の問題で、相手の注文相撲は関係ないとの見解だ。

 その伊勢ヶ浜親方は今場所の快進撃に「相撲ができてない。勝つにしても、強さを感じさせながら勝つというか。足りないところがたくさんある。(成績に)実力が伴っていない。話にならない」とピシャリ。まな弟子に大きな期待をかけているがゆえに、現状に歯がゆさも感じているようだ。今回も優勝の行方を左右する大一番は大関戦。今度こそ、熱海富士は師匠を納得させることができるか。