【今週の秘蔵フォト】テレビ版「愛と死をみつめて」(TBS系=1964年)で病に侵されるヒロインを演じて国民的人気を集めた大ベテラン女優の大空眞弓は今年で83歳になったが、一昨年には映画「ロボット修理人のAi(愛)」に出演するなど、現在でも元気いっぱいである。
77年4月16日付本紙には当時37歳と女優として脂が乗り切った時期の大空のインタビューが掲載されている。見出しは「情婦への憧れ」。当時はNHK銀河ドラマ「わらの女」、TBS系「今日だけは」に出演中。7月放送のテレビ朝日系「新幹線殺人事件」を撮影中と多忙を極めている時期だった。
「はじめは音楽教師を志望していたんですが、ある日、NHKラジオの『私の本棚』という朗読番組を聴いている時に『声優になりたい』と思い…」。一方で歌舞伎も好きで母親と歌舞伎を見に行った際、映画界の人間にスカウトされ、58年に東洋音楽短大を中退後、新東宝に入社。同年に「坊ちゃん天国」でデビュー。61年にフリーになり「駅前シリーズ」などに出演し、同年の舞台「黒蜥蜴」で舞台初主演を演じた。
「私、女優はずっと続けたいんです。以前からやってみたい役柄は、マリーネ・ディートリッヒが『情婦』という映画で演じた情婦です。もとは舞台作品だったんですってね」と目を輝かせた。その後に「愛と死をみつめて」が大ヒットし、74年には東宝の大作「華麗なる一族」に出演するなど着実に女優としてのキャリアを重ねた。
「テレビドラマは仕事が選べないものが多いし、引き受けた役の中で、自分という女優がそれを解決することでもあるわけです。明るくて清楚で健康…なムードが一般的でしょう。それを元にして自分をどう生かすかにかかっているわけです。私自身は明るい性格だからいいんですよ。でもね、たまに違う役が回ってきたら、やはり自分の中で消化したいと思う」とかなり哲学的な女優論を語り、最後には「ジャック・レモンとシャーリー・マクレーンが演じるような喜劇もやってみたいんですよ」と笑顔を見せた。 (敬称略)













