【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。放送作家の鈴木おさむさんが来年3月31日をもって放送作家と脚本家業を引退することを発表しました。「SMAP×SMAP」などの人気番組を手掛け、脚本家としても「人にやさしく」など多くの作品で私たちを楽しませてくれました。

 おさむさんの代表作の1つが小説「芸人交換日記~イエローハーツの物語~」ではないでしょうか。今回は「ウッチャンナンチャン」の内村光良さんが監督を務め、映画化した「ボクたちの交換日記」(2013年)を紹介します。小出恵介さん演じる甲本は高校の水泳部仲間・田中(伊藤淳史)とお笑いコンビ「房総スイマーズ」を結成し、お笑いの世界に飛び込みます。しかし現実は厳しく結成12年目になっても売れる気配はなし。次第にコンビ間の会話もなくなり、気がつけば30歳。そんな状況を打破するために甲本は田中に交換日記をやろうと提案します。

 最初は乗り気じゃなかった田中も日記を通して、お互いの本音をぶつけ合い2人は再び夢に向かって走り出します。お笑い大会でも結果が出るようになるんですが、大事なところで甲本が台詞を飛ばしてしまい敗退。甲本からの申し出で解散することになります。別々の道を歩むことになりますが甲本は日記を記し続けます。時は流れ、田中は甲本の娘を通じて日記を手にし、甲本が解散を申し出た本当の理由を知ることになります。その理由とは…。ぜひ、本編でご覧ください。

 おさむさんとはプライベートでも交流があり、情報番組「お願い!ランキング」の映画コーナーに声を掛けていただき、僕がテレビに進出するきっかけを作ってくれた恩人でもあります。おさむさんはよく「辞めることは悪いことではない」とおっしゃっていました。活躍できる芸人なんてほんのひと握りで、ほとんどの芸人がスポットライトを浴びることなく去っていく。放送作家として一番近くで芸人を見ているからこそ夢破れた者たちのドラマを描きたいという思いがあったんだと思います。

 ちょっとネタバレになってしまうんですが映画の中に「夢を諦めてもいい時があるとしたら、その夢を諦めてでも幸せにしたい人ができた時」という台詞が出てきます。おさむさんの温かさがあふれた言葉だと思います。辞めるということは、新たな可能性が生まれるということでもあります。
 放送作家を引退することは残念ですが、今度はどんな鈴木おさむを見せてくれるのかすごく楽しみです!