【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。ラグビーW杯フランス大会で日本代表がアルゼンチンに敗れ、2大会連続での決勝トーナメント進出はなりませんでした。いや~悔しい! 終盤に格上のアルゼンチンに力の差を見せられましたが、日本代表の最後まで諦めないプレーは胸アツでした。読者の皆さんの中にも日本代表ロスになっている人もいるのではないでしょうか。

 そこで今回は、2015年ラグビーW杯イングランド大会で日本代表が強豪の南アフリカを破り、スポーツ史上最大の番狂わせと言われた勝利までの軌跡を描く「ブライトン・ミラクル」(19年)を紹介します。

 日本代表は1995年のW杯でニュージーランドに17―145という歴史的な大敗を喫し、11年のW杯でも1勝もできませんでした。ラグビー弱小国の日本を変えるため、15年のW杯を前に名将エディー・ジョーンズが監督に就任します。

 エディーはまず主将を廣瀬俊朗からニュージーランド出身のリーチ・マイケルに交代させます。そのリーチを通してチームの意識改革に乗り出します。エディーはリーチに対して「自分を殺してペコペコとするな。君は日本人じゃないんだぞ」とハッパをかけます。

 留学生として来日し、日本になじもうとするリーチに対して、本来の自分を取り戻すように求めます。そこには強烈なリーダーシップで勝ちにこだわるチームに変えてほしいという狙いがあったんですね。

 エディーは1日8時間という厳しいハードワークを課し、厳しい言葉で選手たちを肉体的にも精神的にも追い込んでいきます。選手たちからは反発の声も上がるんですが、勝つためには嫌われても構わないと突っぱねます。

 映画は再現ドラマとエディー、リーチら本人に加え、日本ラグビー協会関係者へのインタビューで構成されています。その中でリーチは「エディーはすべてを別次元のレベルに引き上げてしまう。会って初めて本当のハードワークを味わった」と答えています。エディーと選手たちはいかにしてブライトン・ミラクルを起こすことができたのか。ぜひ、本編でお楽しみください。

 実際の南アフリカ戦の映像も織り込まれており、当時の興奮が伝わってきます。終了間際にペナルティーキックかスクラムかの選択で、エディーの引き分け狙いの指示を無視してリーチがスクラムを選択。そこから逆転のトライを決めたシーンは何度見ても鳥肌ものです。今回、日本代表は負けてしまいましたが、W杯の熱戦はまだまだ続きます。W杯とともに楽しんでほしい1本です!

☆ありむら・こん 1976年7月2日生まれ。マレーシア出身。玉川大学文学部芸術学科卒業。ローカル局のラジオDJからキャリアをスタートさせ、その後映画コメンテーターとしてテレビ番組やイベントに引っ張りだこに。最新作からB級映画まで年間500本の作品を鑑賞。ユーチューブチャンネル「有村昆のアリコンch」で紹介している。