女優・小泉今日子とシンガーソングライター・浜田真理子が「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」などの名ドラマを数多く残した稀代の演出家・久世光彦さんのエッセイ「マイ・ラスト・ソング」の世界を歌と朗読で表現したCDを5月3日にリリースすることが決定した。

 久世さんは演出家としてテレビドラマ「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「ムー」などのヒットドラマを生み出した一方で、作詞家・小説家・エッセイストとしても活躍した。そんな久世さんが14年間に渡って綴ったエッセイ「マイ・ラスト・ソング」は、「死ぬ間際に聴きたい歌を1曲選ぶとしたら…」をテーマに久世さんが愛した昭和の流行歌と忘れえぬ人たちとの思い出を描き出したエッセイ集だ。

 小泉にとって久世さんは、ドラマ「あとは寝るだけ」に17歳で出演して以来、恩師と呼べる存在。2006年に久世さんが急逝した後、恩返しとして何かできないだろうかと考えた際に実現した企画が浜田と共に歌と朗読で「マイ・ラスト・ソング」をステージで再現することだった。浜田自身も昭和の歌のカバーを歌い継ぎ、そして久世さんのドラマを観て育った世代であったため、この企画を快諾した。

 2008年に初演を迎えた「マイ・ラスト・ソング」のステージは全国で好評を博し、実に15年を迎えるロングラン公演となり、今年、ついに待望の初CD化となった。CDは2枚組で構成され、DISC1は「マイ・ラスト・ソング」のステージを再現した、浜田の弾き語りの唄と小泉による朗読が新録で収録。また、DISC2にはエッセイ「マイ・ラスト・ソング」から厳選した19曲のオリジナル楽曲を収録した。

 また、5月からは全国ツアーも決定し、エッセイに登場する昭和歌謡と久世さんの想いを聴かせるステージを巡演する。

 小泉は「演出家、久世光彦さんから学んだ俳優としての矜持。文筆家、久世光彦さんから気づかされた言葉の力。『マイ・ラスト・ソング』では恩返しの気持ちで久世さんのテキストを読む。背筋がすっと伸びて気持ちがよい。念願のCD化、浜田真理子さんの声とピアノで奏でる唄は天国にだって届くはずだ」とコメント。

 浜田は「久世光彦さんとはお会いしたことがないのにとても身近な存在になりました。『マイ・ラスト・ソング』のアイディアはシンプルなようでいて、自分の来し方行く末に思いをはせるとても深い深い試みだと思います」とコメントしている。