昨年の米アカデミー賞授賞式での〝ビンタ事件〟後、ウィル・スミス(54)が映画賞に初めて出席した。1日に行われた「第14回アフリカン・アメリカン映画批評家協会賞」授賞式で、米国の奴隷制度を描いた作品「自由への道」が評価され、特別賞を受賞したスミスは壇上でスピーチをしたが、〝事件〟についはひと言も触れなかった。

 同作品は奴隷制度が残る米南部を舞台に、奴隷から逃れた黒人の実話をもとにしたもの。同協会は主演兼製作のスミスと、アントワーン・フークア監督に「ビーコン賞」を授与した。

 スミスは受賞のあいさつで、同作品が「私のキャリアの中で最も難しい作品だった。今の時代の考え方をあの時代に持って行くことは本当に困難を極めた」と語った。

 ある日の撮影では、ある白人俳優が奴隷役のスミスの胸元に、アドリブでつばを吐きかけるシーンがあったと説明。「もし大事なものを身に着けていたら、つかみかかっていたかも知れない。『おいアントニー!』と叫びたかったが、さすがに(役どころの)ピーターが監督の名前を呼ぶわけにもいかないし…」と舞台裏を明かした。

 一方、アカデミー賞でスミスから平手打ちを食らった米コメディアンのクリス・ロック(58)は4日に配信されるスタンドアップコメディー番組「クリス・ロック:セレクティブ・アウトレイジ」し出演し、初めて〝事件〟についてネタにする。

 ロックへの暴力行為により、スミスはアカデミー賞授賞式から10年間の出禁処分を受けている。