参政党の街頭演説会が8日、神奈川・桜木町駅前で行われ、同党の神谷宗幣副代表(45)がNHK党の黒川敦彦幹事長(44)らの〝質問〟に安倍晋三元首相がかつて言い放った「こんな人たちに負けるわけにはいかない」を再現し、反論する一幕があった。

 NHK党の立花孝志党首は参政党幹部の独善的な運営を徹底批判し、先月末には神谷氏が「極左暴力集団、反社とつながりがある人がNHK党の幹部にいる」との発言に対しては、民事で1億円の損害賠償を求める訴えも起こした。

 またNHK党の黒川氏は〝討伐隊〟と称し、参政党の街頭演説で質問機会を得ようと各所で展開。この日、横浜での演説会には神谷氏や松田学代表、吉野敏明氏、赤尾由美氏の〝ゴレンジャー〟といわれる4人が集結したことで、警察が見守る中、討伐隊と参政党支持者らと間で、開始前から一触即発の状態に陥った。

 演説が始まるや黒川氏は猛然とトラメガで質問を浴びせかけ、赤尾氏は「おだまり! 売国奴は日本から出ていってほしい」と制すや、神谷氏は「われわれは街頭演説の許可を取っている。取っていないなら帰れ!」とシャウトした。

 それでも黒川氏らによる質問は止まらず、キレ気味の神谷氏は「われわれはこんな人たちに負けるわけにはいかない!」と2017年の都議選で、安倍首相(当時)が秋葉原での街頭演説会をヤジで妨害してきた聴衆に向けて、言い放った〝伝説の発言〟をよみがえらせた。

 さらに神谷氏は「参政党は支持が増えていて、4月の選挙でも200人を超える候補者が集まっている。NHK党なんて全然集まっていない。この時点で論破されているんだよ! われわれはあなた方と対等に話し合うレベルじゃないんですよ。国民の支持を得て、出直してください」と畳み掛け、黒川氏らを切り捨てた。