ガーシー(東谷義和)参院議員(51)が「3月帰国」を明言し、テレビ局がざわつき始めている。昨年から芸能界、政財界を震撼させた爆弾男を巡って、出演させたい動きも出ている中、地上波登場となった場合のハレーションが大きく、ハイリスク案件となってくる――。

 ガーシーは12日に3月上旬に帰国する意思を表明し、すでにドバイの自宅で飼っているペットの世話をどうするのか、日本での拠点先探しなど、引っ越しや環境面で準備に入っている。

 そんな中、ガーシーと25年以上の付き合いがあるロンドンブーツ1号2号の田村淳が15日、「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演した際、ガーシーのニュースで「もし帰ってきて、本人が『ワイドナショー』出たいとなった時、出られるんですか」と振ってみせた。

 これにMCの東野幸治は「正直言って、めっちゃ嫌やわ。急に怒鳴られたらどうしたらいいのか」とびびる始末。淳は隔週になっているダウンタウンの松本人志の出演する放送回が適任との具体的提案に今田耕司は「松本さんとガーシーさんの絵力はすごい。メチャクチャ見るで」と興奮。東野は「松本さんは絶対に出たないと思うよ。嫌がると思う」と返し、盛り上がった。

 ガーシーは当選時や国会欠席、警視庁から暴力行為法違反(常習的脅迫)や名誉毀損容疑などで捜査の手が及んだことなどのニュースは地上波で報じられているが、オンラインでの出演はもちろん、暴露話やフリートークの素材がオンエアされることはほぼなかった。

 ガーシーはかねて、テレビでもバラエティー系の番組への出演願望を明かし、中でも淳がMCを務める「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)や、自身をネタにしている爆笑問題がMCの「サンデー・ジャポン」(TBS系)などを指名。この日もワイドナで話題になったことに「もー最高やなーほんま出たい」と大喜びしていた。

「ガーシーの帰国が秒読み段階に入ったことで、淳がテレビ局側に探りを入れた発言とみることができる。『ワイドナショー』は生放送ではなく、録画放送で、この部分はカットすることもできたハズだが放送され、〝ガーシー絶対NG〟ではなくなっているともいえる」(芸能プロ関係者)

 とはいえ、地上波出演のハードルは相当高い。前例となるのはガーシーが所属するNHK党の立花孝志党首だ。立花氏は4年前の参院選で当選し、〝厄介なおじさん〟から〝ぶっ壊すおじさん〟で注目を浴び、複数の地上波に出演していたが、テレビ局の裏側やマツコ・デラックスの発言を巡って、「TOKYO MX」に突撃するなど、再び〝厄介な人〟に認定。結局、区議への脅迫容疑での捜査が決定打となって、テレビ局は軒並み出演をNGとした過去がある。

 その後も国政政党党首として、選挙時に党首討論などでこそ出演機会を得ているが、昨年の参院選前に出演した「報道ステーション」(テレビ朝日系)では発言を巡っての退席騒動が勃発。テレ朝を提訴するなどバトルを繰り広げている。

「ガーシーも生放送では、不規則発言するのではないかとの恐れがある。それこそ嫌疑をかけられている脅迫や名誉毀損と同じことになりかねないので、二の足を踏むことになるでしょう。現場サイドはVTRでもいいから出演させたいが、上層部はゴーサインを出せないのが実情では」(同)

 イチかバチかでガーシーという〝劇薬〟に手を出すテレビ局が出てくれば、今田の言う通りに「メチャクチャ見るで」と注目コンテンツとなるのは必至。今後の捜査の行方とともにテレビ局では、駆け引きが繰り広げられることになりそうだ。