女優の草刈民代(57)が5日、国会内で開かれた「デジタルアーカイブが拓く日本の社会・文化芸術の未来」(デジタルアーカイブ学会法制度部会主催シンポジウム)に出席した。

 同学会は、社会として歴史的資料の記録を保存・整備することの意義を伝え、デジタルアーカイブによる社会の発展、特に文化芸術、エンターテインメント政策の今後のあり方の推進に取り組んでいる。

 シンポジウムには草刈のほか、映画監督・プロデューサーで元テレビディレクターの大島新氏、同学会会長で東京大学院教授の吉見俊也氏、弁護士の福井健策氏が登壇し、ディスカッションを行った。

 バレリーナとしても活躍した草刈は「諸外国のアーカイブの在り方、政治・社会・文化政策との関連性」について言及。フランスの「パリ・オペラ座」のバレエの歴史などを参考に、日本のアーカイブ構築に向けて大切な要素として「アーカイブは選別するのではなく、全量保存が新しい文化を作る礎になるのではないか」と趣旨の内容を語った。

「裁判の歴史資料、政治では公文書というものを理解した上でないと、物事が始まらないし、地に足がついたものにならないんじゃないのか。私はバレエの世界で散々それを見てきた。この年になって納得ができるようになった」(草刈)

 一方、大島氏は立憲民主党の小川淳也衆院議員のドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」の監督としても知られている。また、大島渚監督の息子であり、渚監督作品の〝権利継承者〟として「お金になるコンテンツだけを大事にする映像、エンタメ界と文化共生に大きな問題意識を持っている」と明かした。

「(お金になるコンテンツとは)短期でお金になるコンテンツという印象があります。短期で結果が出るものに関しては、投資を含めてやっている。しかし、長期に渡って残していくということに関しての意識は、非常に薄いのではないかと思っています。(父の作品を残して行くには)お金と理解という部分で非常に難しい」(大島氏)

 デジタルアーカイブは未来に向けて「ヒト・カネ・権利・ノウハウ」の理解が求められている。