サッカーW杯カタール大会はグループリーグ第2節に入り、ますます盛り上がりを見せているが、21日のイングランド対イラン戦を観戦するためスタジアムを訪れた英国人サポーター2人が、カタール警察に一時〝拘束〟される事件が発生したと、英紙「デイリーメール」が25日に報じた。
カタール大会をめぐっては、女性や性的マイノリティー、さらには外国人労働者などの人権問題が指摘され、欧州各国のチームが多様性と寛容性を主張する「One Love」の主将腕章を着用しようとして、政治的言動を禁ずるFIFAによって警告を受けていた。
そんななか、21日のイラン戦で英国人サポーター2人が、十字軍に扮した格好でスタジアムに入場しようとしたところ、カタール警察がストップをかけたという。2人は剣、鎖帷子、セント・ジョージの十字架が飾られたヘルメットを没収され、「イスラム教徒を殺すためにここにいるのか?」と尋問を受けたという。
長時間の押し問答で前半の観戦を逃した2人は、180ポンド=3万円以上のチケット代金を払っていたため、すべての装備を脱ぎ捨ててスタジアムに入ろうとしたが、それでも観戦することを許されず…。〝拘束〟されたうちの1人によれば、「部屋につれて行かれ、裸になるように言われた。私たちを捜索さえしなかったのに…。それはただの儀式的な屈辱だった」という。
十字軍は中世の西欧諸国が、聖地エルサレムをイスラム諸国から奪還するために派遣した遠征軍。それだけに2人の英国人サポーターの行いは、カタールの人権問題とは関係なく問題行動といえるだろう。
反差別慈善団体の「キック・イット・アウト」は、この件について「このワールドカップで騎士や十字軍は笑い事では済まないかもしれない」と警告。研究者のロバート・カーター氏も「剣と十字架を備えた服装は、アラブの土地のレイプ、虐殺、占領の十字軍の歴史において攻撃的だ」と問題視している。
日本のサポーターも数多く観戦でカタールを訪れているだけに、軽率な言動は注意したいところだ。












