TBS系日曜劇場「アトムの童(こ)」(日曜午後9時)の第2話(23日放送)の平均世帯視聴率が10・6%だったことが分かった。第1話は8・9%と厳しいスタートに局内は騒然となったが、1・7ポイントアップし、2ケタ台に乗せた。同ドラマといえば、出演予定だった香川照之(56)が降板し、オダギリジョー(46)が代役を演じている。ネット上では「ハマり役」と大好評だが、実は香川もその起用を〝推薦〟していたという。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)

 ここ10年間の同枠で初回で視聴率1ケタだったのは、2016年1月期の「家族ノカタチ」(香取慎吾主演)と17年7月期「ごめん、愛してる」(長瀬智也)のみ。それだけに、旬の俳優を主演に抜てきした「アトムの童」の初回の〝低空発進〟に局内には激震が走ったという。

 同作は完全オリジナル脚本で、山崎演じる天才ゲーム開発者・安積那由他が、仲間とともに成長しながらゲーム業界の大企業に立ち向かう姿を描いている。

「社会&経済ものだった『半沢直樹』『下町ロケット』から分かるように、これまで日曜劇場の視聴者の年齢層は高めだった。今回のゲーム業界という題材は、ネット世代を中心に若い視聴者にも見てもらおうとする一種のチャレンジでもあった。初回視聴率は『さすがにヤバイ…』と今後を不安視する声もあったが、2話で持ち直したことで安堵の声が漏れている」(TBS関係者)

 視聴率アップの要因といわれるのが、性加害報道で出演予定ながら降板した香川の代役として出演中のオダギリだ。

 山崎演じる主人公と敵対するIT企業の剛腕社長役を演じ、初回放送後からネット上で「ハマり役」と話題に。さまざまなニュースにも取り上げられ、同ドラマのPRに大いに貢献している。

 そんなオダギリは、9月中旬に自身の代役が発表された際に「香川さんへの恩返しのつもりで、お引き受けします」とコメント。厳しい批判を浴びている香川に対してあえて「恩返し」という表現を使ったことに深い関係性を感じさせた。

 それもそのはず。2人は2006年公開の映画「ゆれる」で兄弟役で共演。オダギリは当時から俳優・香川の演技はもちろん、現場で誰よりも盛り上げ役に徹する姿を尊敬し、絆を深めてきた。

〝日曜劇場の顔〟といえるほど常連の香川だが、オダギリは14年の「S―最後の警官―」以来、8年ぶりの出演。2人は背格好にしてもまったく違うが、取材で代役抜てきに当の香川も〝推薦〟していたことがわかった。

「日曜劇場で演じてきた香川さんの役は〝怪演〟と称される悪役ぶりがこれまで絶賛されてきた。実は香川さんもオダギリさんについて『こんなに頭のおかしい演技ができる俳優を見たことがない』と絶賛しているんです。オダギリは年下ですが、役者として影響も受けたそうです。今回、降板に向けた話し合いの過程で香川さんは代役候補にオダギリさんの名前を挙げていたとか」(ドラマ関係者)

 共演した「ゆれる」では、ストイックに役に向き合い、リハーサルからセットが壊れるほど全力で熱演するオダギリの姿に「こいつはヤバイ…」と香川ですらドン引き。それ以降、香川はたびたび「オダギリジョー」のすごさを熱弁していたという。

 オダギリはハードスケジュールの中で、香川が出演した部分を撮り直した上で、現場で役作りしながら撮影に臨んでいる。誰よりも「ハマり役」という声を喜んでいるのは、香川かもしれない。