10日の参院選で、日本維新の会から比例代表で立候補した歌手で俳優の中条きよし氏(76)が初当選を果たした。

 ヒット曲「うそ」やドラマ「新・必殺仕事人」のハマり役である三味線屋の勇次などで人気を博し、抜群の知名度を生かしての当選となった。

 勝因はなんといっても“中条マダム”と呼ばれる熱烈ファン層だ。選挙事務所には全国からファンが手伝いに駆け付け、商店街の練り歩きを行えば即席撮影会になるほどの人気ぶりだった。

 一方、政界入りで中条氏の芸能界での活躍が見られなくなるのはファン心理として複雑だろう。関係者によると、議員になっても休日を利用すればディナーショーや新曲をリリースすることは可能だという。

 しかし、中条氏は「そうすると『中条きよし二刀流』と書かれる。それだと片手間でやってるみたいだから。片手間ではなくて軸は議員」とキッパリ。

 それでは中条氏の「うそ」を聴くことはできなくなってしまうのか。選挙活動中も、利益供与になる可能性があるため歌うことができなかった。

 中条氏は「例えば、老人ホームとか行って歌えたらいい。それも政治の一環として。そういう活動はやりたいと思う」と明かした。選挙期間中に老人ホームなど訪問し交流した中条氏。また、実の親を早くに亡くしたこともあり「親孝行できてないんだよ。自分も年寄りだけど自分の親だと思ってね。そういう活動になれば一番いいと思う。芸能人として50数年やってる中の一環として歌はおれの特技じゃないの」。

 続けて「芸能界には戻らないかもしれない。年齢を考えれば2期目もない。6年に全てをかけます。その後は自由にします。また違うやることができると思うので、違う何かを見つけてやります」と力強く宣言した。

 自身のヒット曲にかけて「うそのない政治」を目指す中条。うそは言わないが「うそ」は歌っていく。