東京映画記者会(東京スポーツ新聞社など在京7紙の映画担当記者で構成)が選ぶ「第64回ブルーリボン賞」の各賞が決定。新人賞は、「サマーフィルムにのって」「由宇子の天秤」に出演した河合優実(21)が受賞した。

 河合は、タイプが異なる女子高生を演じ分けて、新人賞をゲット。青春映画「サマーフィルムにのって」では、時代劇を撮る映画部に協力する天文部部員の女子高生を好演。社会派作品「由宇子の天秤」では、学習塾経営者との子供を妊娠した女子高生を熱演した。

 河合は「まさかの受賞。まずは驚きました」と目を丸くした。「歴史ある賞でありがたく思ってます」とほほ笑んだ。

 CMなどで注目を集め、立て続けに映画に出演している河合。小学3年で始めたダンスが得意という一面を持つが、その人柄を表すなら、強心臓でかつアンニュイな新進女優といえるだろう。

「物おじしないタイプ」と自認しており、撮影現場でも「緊張は(デビュー当時から)しませんでした」。小さいころから「マイペース」と言われたそうで、インタビューを受けた日も「今日も遅刻しちゃいました」と頭をかいた。

「『落ち着いてるね』と週3くらいで言われます。高校を卒業してからそう言われるのは圧倒的に増えました」

 一方で「自分が感じてること、考えてることはすごくあります」と言うが、簡単には口にしない。「そういうところを人にあまり明かそうとしないから、どういう人か分からないと言われることもあります」

 今後の飛躍が期待されるが、主役への意欲は「あまり思わない」。まだ自分には「難しい」と自覚しており、冷静だ。

「フタをしちゃってる感覚があります。それが具体的に何に(フタを)というわけではないですが。もう1個カセを外すというか、リミッターを外して恐れないで飛び込んでいけるんじゃないかと漠然な気持ちがあって。怖がらず、やっていく年にしたいです!」