ボクシングの協栄ジムは21日、ジムOBで元WBA世界フライ級王者の坂田健史氏(35)が代表に就任したと発表した。金平桂一郎会長(49)は現職にととどまるもジムの実務からは手を引いて今後は“日本一のプロモーター”を目指す。

 1959年、金平会長の父・正紀氏(故人)が「金平ジム」として創設。タイトルを13度防衛した具志堅用高をはじめ、勇利アルバチャコフ、亀田興毅ら日本ジム最多となる12人の世界王者を生み出した。97年に入門した坂田代表は正紀氏の「最後の弟子」。2007年3月に4度目の挑戦で世界王者となり、現在は東京・稲城市の市議会議員を務める。

 金平会長は、事実上のトップ交代について「13年に佐藤洋太がWBCスーパーフライ級王座を失って以降、選手が育てられていない。立て直しのためには選手経験のない私よりも、世界戦を10回やって修羅場も経験している坂田に任せたほうがいいと思った」と説明した。ただし、ジムの会長になるには「3年間の指導歴」が必要な条件となるため、名義上は金平会長のままで、ジムは坂田代表が仕切るという。

 これまでも、さまざまなアイデアで世間を驚かせてきた金平会長は、世界戦などのマッチメークに専念。昨年大みそかにWBO、WBAスーパーバンタム級王者ギジェルモ・リゴンドー(34=キューバ)の招聘(対天笠尚戦)も実現した。同会長は「日本のドン・キングかボブ・アラムを目指す」と世界的プロモーターの名前を挙げて宣言した。

 ボブ・アラム氏が担当し“世紀の一戦”と呼ばれた6階級王者マニー・パッキャオ(36=フィリピン)と、無敗で5階級を制したフロイド・メイウェザー(38=米国)のようなビッグマッチが日本で開催される日が来るかもしれない。