強打の王者が〝言葉の先制パンチ〟を放った。ボクシング3大世界タイトルマッチ(11月29日、両国国技館)の発表会見が14日、都内で開かれた。WBA世界バンタム級1位・堤聖也(30=角海老宝石)と初防衛戦を行う王者・増田陸(29=帝拳)は、2023年8月に敗れて以来の再戦となる堤を「くたびれている」と評し、3ラウンドKO勝利を予告した。

 立大出身で月に本を10冊ほど読むという知性派であり、落ち着いた語り口で知られる増田。この日の会見では、秘めた闘志をちらつかせるような挑発的な発言が飛び出した。

 堤については「非常にタフな選手、タフな試合をする」と評価しつつも、久しぶりに対面した印象は「少しくたびれたかな、というふうに思っています」とコメント。同王座を2度防衛していたが鼻の骨折などの負傷により今年5月に休養王者、7月には同級1位にされ、戦わずして王座を失う憂き目にあった堤の心労を感じ取ったのだろうか。

 その言葉の意味を問われると、「パッと見て率直に感じた印象」と返答。さらに、数百万円とも言われるデニムを購入するほどの古着マニアである堤が着用していたビンテージの赤いレザージャケットにも言及し、「着ているジャケットなんか古着じゃないですか。くたびれた感じはあります。いろんな多分、要素があると思うんですけど、それらまとめて、そのくたびれているっていう表現が一番自分としては適切だったかなと思ってます」と説明した。

 とはいえ、自身は堤に敗れ、堤がはく奪された王座を決定戦で獲得した立場。この一戦へ「必ず勝って真のチャンピオンシップを証明したい。(前回は)10ラウンド判定で負けましたけど、負けを認めてないというか、気持ちで負けなかった試合なので、あの10ラウンドの続きがこれからできるんじゃないかと思っています」と意気込む。

 堤は、前回の増田との対戦が約3年前で、自身が保持していた日本同級王座の3度目の防衛戦、また王座剥奪がなければ今回は3度目の防衛戦であったことから「3という数字に縁がある」と発言。増田はこれにも言及し、「3という数字が好きみたいで、3ラウンド以内に」と早期KOを予告した。真のチャンピオンはどちらか。