青森競輪で行われているGⅢ「開設71周年みちのく記念競輪 善知鳥杯争奪戦」は23日に初日を開催した。〝肥後のガルベス〟の異名をとる上田尭弥(23=熊本)は道中、危ない場面もあったが、豪快な運びで一次予選10Rをクリアした。

 それでも「打鐘過ぎにけん制で体勢を崩して心拍数が上がった。そこで8ハアハア。佐川(翔吾・37=大阪)さんにフタされたところで5ハアハアしていたからもう心臓バクバク。それに合志(正臣・44=熊本)さんが後ろだったので走る前は吐きそうだった。怖いですよ…」と気が気じゃなかった。

 今シリーズは新型コロナ感染拡大防止策として、選手は分宿制となっている。

 上田は合志と宿が別だったため、前検日に挨拶をした程度でほとんど話をすることができず夜は1人で悶々としていたという。「ああして、こうしてって作戦を考えていたけど全然まとまらなくて。当日の朝イチに合志さんと現場で会ったら、ニコっとしてくれていろいろと教えてくれました」と作戦参謀の操縦通りに走った。

 上田は10月に地元GⅢ「熊本記念」が控えている。当面の目標に設定しており、今シリーズである程度アタリを付けておきたい。

 そのために新たな試みも。3月GⅢ「大垣記念」の際に一度使い、それから封印していたフレームを使用している。「大垣の頃は体重が85キロでしたが、それでは踏みこなせない重たいフレームで。今は90キロまで体重を上げたから踏めるかなと思って。実際に力の伝わり方もよくて車が流れた」と新兵器を手の内に入れており、さらなる上積みが期待できそうだ。

 24日の二次予選11Rは山田英明(38=佐賀)と紫原政文(53=福岡)に任され、初日に続いて本線を担う。豪快な剛速球を投げ込むような痛快な先行で再度、人気に応える。