景気の良かった昭和の忘年会といえば、温泉宿でのコンパニオン遊びだっただろう。そして、温泉街の定番スポットといえば秘宝館だ。しかし、その秘宝館が絶滅の危機にひんしている。今年3月に閉館した佐賀県の「嬉野武雄観光秘宝館」に続き、栃木県の「鬼怒川秘宝殿」が年内で閉館する。同秘宝殿の館長・北山芳枝さんによれば、老朽化と資金難のため。

「展示物は33年間、ほとんどメンテナンスされておらず、いくつか動かなくなっており、直せる人がいないんです。創業時の業者は連絡が取れないし、技術を引き継いでいる人もいるかどうか…」(北山さん)

 鬼怒川秘宝殿は1981年に開館。当時は「バスが何十台と来て、1日1000人の入場者があった」(北山さん)と人気を集めた。だが、この3年間はずっと赤字だという。

「震災の影響もあり、お客さんが0人という日もありました。その後、回復しましたが、少ない日は2人、土日で40~70人ぐらい。閉館がニュースになり、最近の土日は120人ほど来てくださるようになりました」

 秘宝館は70年代に誕生し、80年代にブームが起こって全国で次々と新設されていった。

 最盛期には全国に20館以上あったといわれるが、バブル崩壊、景気悪化の影響を受け団体旅行が減少すると、90年代半ばから来館者数が減り、2000年代に入ると閉館が相次いだ。日本に残る秘宝館は静岡県の「熱海秘宝館」、そして「マン長のちん子さん」がいる群馬県の「珍宝館」ぐらいになってしまった。

 秘宝館への来館者が減っていることについて、珍宝館の名物館長、ちん子さんは「こういうところが栄えないのは、男の元気がないからよ。昭和の男は元気だったじゃない。今は生身の女性と触れるより、手ちんこ(自慰)ばかりしている男が増えたでしょ。国も借金が増えて経済が伸びないし、日本の景気と男のちんこは伸びしろがないね」と嘆いていた。

 北山さんによれば、今月31日の閉館後も建物と展示物はしばらく残し、「購入を希望される方がいればそのまま譲ります」という。