“ひろゆき効果”でロケットスタート成功か。参院選(22日公示、7月10日投開票)に東京選挙区(改選6)から無所属で出馬を表明した作家の乙武洋匡氏(46)が充実の週末を過ごした。

 18日に東京・渋谷で行った街頭演説には、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」元管理人で、実業家のひろゆき氏(45)が駆け付け、渋谷スクランブル交差点には黒山の人だかり。ツイッターのフォロワーが85・5万人の乙武氏と164・2万人のひろゆき氏の“合体”効果はすさまじく、ハチ公前で待ち合わせした2人が「演説する車までひろゆきさんと一緒に移動」という動画が動画投稿アプリ「TikTok」に投稿されると、12万超の最多「いいね」数を獲得した。

 19日には都内でキックオフイベントを開催し、乙武氏が政策やキャンペーンを発表。オンライン生放送にも2000人を超える視聴者が集まった。「誰もがあきらめない。チャレンジしていける社会にしたい」と力説した乙武氏は「育てる」「福祉」「経済」「東京」「多様性」からなる政策5本柱を列挙した。22日には渋谷センター街にポップな選挙事務所をオープンさせることも明かした。

 乙武氏は囲み取材で「渋谷がプチパニックになっていましたので、改めてひろゆき人気を思い知らされた。『応援したい』という声も増えてきてすごく良かった」と笑顔を見せたが、立憲民主党の蓮舫氏やれいわ新選組の山本太郎代表ら実力者がひしめく東京選挙区をめぐる状況は厳しい。

 ひろゆき氏が「乙武さんは今回、たぶん受からないんじゃないですか。6人受かる選挙で8位ぐらい。面白い体験ができたのでいいですけど…」と辛らつに語ると、乙武氏も「2日続けて受からない認定されてます」と苦笑い。それでも“イジリ”をほほえましく見る人がほとんどで、乙武氏陣営には追い風となっている。

 なお、ひろゆき氏は20日朝の飛行機でフランスへ帰国。ひろゆき氏のインタビューが掲載された17日付紙面を手渡すと「バカな1面を作りましたね~」とニッコニコだった。