【武田修宏Take it easy】カタールW杯アジア最終予選はオーストラリア、サウジアラビア、中国、オマーン、ベトナムと同じ組になったね。

 注目されたポット2の同組は韓国ではなくオーストラリア。日本にだけは負けたくないと実力以上の力を発揮するとされる“永遠のライバル”よりも、欧州スタイルのオーストラリアの方がフィジカルも強いし、決してあなどれない相手だけど、日本にとって対策を取りやすい相手だと思う。

 そこで最も警戒すべきは中東勢。特にアウェーは何を仕掛けてくるかわからない。これまでの歴史で証明されているように、審判の笛だったり、ひどい練習場をあてがったりする妨害工作などもあるかもしれない。僕自身の経験では練習場にクギがまかれていたことや、急に場所を変えられたこともあった。

 中国はブラジルなどからの帰化選手が加わった不気味な存在。帰化選手に大きなニンジンをぶら下げている可能性もあるし、ブラジル人選手特有の一発の勝負強さで試合を決められることもあり得る。順当にいけば、日本とオーストラリアの突破だろうけど、やはり最終予選は一筋縄ではいかない。

 厳しい戦いになればなるほど経験値も必要な要素になる。試合にバリバリ出るかは別にしても、FW岡崎慎司(35=ウエスカ)やMF本田圭佑(35)といった百戦錬磨のベテランをあえて招集するのもアリなんじゃないかな。(元日本代表FW)