社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」が都内で21日、最新DVD「ザ・ニュースペーパー LIVE2021」の発売記念でメディア向けライブを開催した。

 20分間のコントで出てきた海外要人は、米英中の大統領や首相などだけ。米バイデン大統領に扮した松下アキラは、ロシアのプーチン大統領も持ちネタなのにやらなかった。松下はプーチンをやるとき、頭を刈り上げていたそうで「今、(髪がある)バイデンさんやってるからできないんですよ、残念ながら。舛添(要一)さんは逆にできるんですよ、プーチンやるときは」と釈明した。

 ロシアのウクライナ侵攻自体、ネタにしなかった。理由を聞くと、松下は英ジョンソン首相に早変わり、「ジョンソン・エンド・ジョンソン。ベビーパウダー。ウクライナ情勢。バッドエンド。間違えた、バンドエイド!」と際どい失言。代わりにスガ前首相(山本天心)がこう語った。

「真面目な話、戦争をやっぱり笑い物にはできないっていう…(中略)民間人が困ってっていうときに、これ笑かしてみろっていうのは、ちょっと不謹慎にもなりますし、そんぐらいの空気は我々でも読めますし。ただ、今後やっぱり愚か者をいつかは笑いでのめしたいなという思いはありますね」

 ただライブでは、最近のニュースを全部ネタにしているそうだ。この日はテレビカメラが何台も来ていたため、浜田太一扮するキシダ総理は「こんな華々しい場所だとちょっと無理ですね。あとカメラの向こうの目が怖いという感じですね。(中略)今日コントやったら明日炎上ですよきっと」と苦笑した。

 キシダ総理は「思いっきりね~、やりたいんですけどね~」としみじみ。

「毎回毎回、戦争の専有面積は報道でもすごいじゃないですか。やっぱり我々も取り上げないのはホント不自然な感じもしますし、でもやっぱり心の痛い部分もありますし。ホント、ウチらも苦悩してて、ニュースも更新されないし、ニュースが更新されないと我々も新しいネタを作れないので。本当に戦争で我々も困ってますホントに」と胸の内を明かした。