TBSがニンマリだ。看板ドラマ枠・日曜劇場「TOKYO MER~走る緊急救命室~」の最終回が12日に放送され、世帯平均視聴率19・5%と、大台の20%に迫る高視聴率で幕を閉じた。もちろん、これで終わらせるつもりはない。続編、映画化に向けて全力で動き出しており、来年早々の発表もありそうだ。

 鈴木亮平が主演のドラマは、東京都知事の号令により新設された架空の救命救急選抜チーム「TOKYO MER」の奮闘を描いた。スーパー救命医・喜多見役を演じた鈴木らが、最新の医療機器とオペ室を搭載した「ERカー」で事故や災害現場に急行し、いち早く救命措置をする姿は大きな話題となり、ツイッターで関連ワードが世界トレンド1位を獲得した。

 全11話平均視聴率も13・6%のヒットで、7月クールのドラマではトップとなった。

 最終回終了後は〝MERロス〟が続出。ネット上では続編や映画化を求める声がやまないが、すでに実現に向けて動き出しているという。

「最終回のエンドロールで『MERの戦いは続く!』というテロップが流れたことからも分かるように、回を追うごとに話題を集めたことで、早い段階で検討に入っている。テレビドラマだがアクション映画のような演出で、そのスピード感も視聴者に好評だった。『大きなスクリーンで見たい』という要望も届いている」(TBS関係者)

 同作のような医療ドラマは、ヒットを生む鉄板の題材だ。

 山下智久が主演を務めた「コード・ブルー―ドクターヘリ緊急救命―」(フジテレビ系)は、2008年から放送されたドラマ版の3シリーズがいずれも好評。18年に初映画化された「劇場版 コード・ブルー」は興行収入90億円を超える大ヒットを記録した。

「TOKYO MERが映画化されれば、『100億円も狙えるのでは?』と期待する声が出ている」(映画関係者)

 同ドラマが放送されたTBS「日曜劇場」では、大ヒットドラマ「半沢直樹」(13年、20年)や「ドラゴン桜」(05年、21年)などヒット作が数多い。続編実現までそれぞれ「7年」「16年」とかなり年月がかかったが、「MER」の場合は続編ハードルは低いという。

「2つとも小説や漫画といった原作があり、決まったストーリーがあるので調整に時間がかかる。『MER』は原作がなく、黒岩勉氏によるオリジナル脚本。しかもストーリーはありますが、〝1話完結〟の要素が強いドラマだったので柔軟に対応でき、撮影や放送時期、出演者なども調整がしやすい」とは前出のTBS関係者。

 鈴木が演じた喜多見の過去など完全に伏線回収をしたとはいえず、まだまだ謎も残されている。

 DVD&ブルーレイは来年3月に発売されることが決定しているが、その直前あたりでうれしい発表があるとの情報もあるが、果たして…。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)