〝燃える闘魂〟アントニオ猪木氏(77)が31日、神奈川・みなとみらいで「水プラズマ」の公開実験を行い、成功した。

 猪木氏は九州大学の渡辺隆行教授と共にヘリックス社のプラズマ実験トラックを使い、水プラズマのデモンストレーションを敢行。詰めかけた観客が固唾をのむ中で装置が起動されると、轟音とともにピンク色のプラズマが発生。その中に差し込まれたアルミニウムの棒はどんどん短くなり、すぐに元の半分ほどの長さになった。

 渡辺教授によれば約2万度の温度によりアルミニウムが蒸発したとのこと。実験は大成功で、猪木氏も「これは100点でしょう。ムッフフ…」と満足げ。そして「今までいろんなことにチャレンジしてきて、結果的にモノにならなかったこともいろいろありましたけど、今回はできているものをいかにもっと普及させていくかが大事だと思う。もうちょっと(装置を)小型化して、地域に1台とかの形になれば」と次のステップへ意欲を見せた。渡辺教授も「技術的には完ぺきです」とうなずいた上で実用化の課題はコストダウンだとした。

 高温で廃棄物を蒸発させられるプラズマが実用化すれば、世界のごみ問題は解決に導かれる。猪木氏は「1人が笑えば1人が泣くんじゃなく、みんなが笑える世界になればいい」。猪木氏はこれからも、世界を見据えて活動を続ける。