人気歌手ジャスティン・ビーバー(26)に性的暴行を受けたとツイッターで主張した女性2人をめぐり、ジャスティンは「全くありえない話」として、名誉毀損で損害賠償計2000万ドル(約21億4000万円)を求め、提訴したことが26日、分かった。

 米芸能サイト「TMZ」などによると、ジャスティンが訴えたのは〝ダニエル〟と〝カディ〟という匿名のアカウントユーザー2人。先週末、性的暴行を受けたとする、それぞれの被害体験をツイートした。

 それによると、ダニエルは2014年3月9日、テキサス州オースティンのフォーシーズンズホテルでジャスティンに乱暴されたと主張。だが、ジャスティンはその日に宿泊していたのは違う施設で、その領収書や当時の恋人セレーナ・ゴメスと一緒にいたことなど、事細かに客観的事実を挙げ、ダニエルの訴えを完全否定した。

 また、カディは15年5月5日、ニューヨークで開かれたジャスティンのイベントに参加。その後に〝マイキー〟という名のボディーガードに許可され、ジャスティンが宿泊していた同市のランガムホテルの部屋に招き入れられたと主張。そこで翌午前2時半ごろにレイプされたと訴えた。

 これについてもジャスティンは、イベントには出席したが、その後はアフターパーティーに出かけ、そこで翌朝4時までいたことを第三者の証言を交えて証明。カディという人物には会ったこともなく、性的暴行があったとする時間にはホテルにいなかったとし、性的暴行は「物理的に不可能だ」と結論づけた。

 ジャスティンは提訴にあたり「これらの主張は自分を性犯罪者に仕立て上げ、卑劣で明らかに事実に反したでっち上げや誹謗中傷でおとしめようとするもので、世間の注目を浴びるための売名行為だ」と怒りを爆発させた。

 また、米エンターテインメント界から広がった反セクハラを訴える「Me Too運動」の機運を利用していることは明白だとも主張した。

 一方、ダニエルとカディという別々のアカウントについて「使用しているユーザーは同一人物の可能性もある」と指摘した。