歌手・森昌子(61)が24日、東京・渋谷区の「LINE CUBE SHIBUYA」(渋谷公会堂)で「森昌子ラストコンサート~爆笑!コントで綴る昭和歌謡ファイナル~」と銘打ったコンサートを開いた。

 今年3月に年内限りでの引退を発表。東京ではこの日が最後の公演となり、25日に出身地の栃木・宇都宮市にある宇都宮市文化会館の大ホールでファイナルを迎える。

 この日は往年のファン約2000人が駆けつけ、満席の中、おなじみのバラエティー番組でも人気を博している「ま~ちゃん」というランドセルを背負い、ピンクのつなぎを着た小学2年生に扮して、父親役の司会者を相手に爆笑コントを披露した。

 続いてセーラー服に着替え、「せんせい」「同級生」「中学三年生」の「学園三部作」をはじめ振り袖やドレス姿で「なみだの桟橋」「おかあさん」「哀しみ本線日本海」「立待岬」「越冬つばめ」、さらにラストシングル「あなたの愛に包まれながら」など全25曲を熱唱した。

 森は「私はまもなくこの歌の世界から引退させていただきます。27歳で一度引退をして、結婚し、3人の子供を育て、そして離婚をして…私は自分の家族を守るためにずうずうしくも、もう一度この歌の世界に戻ってまいりました。そんな私を温かく迎えてくださった、応援してくださった皆さまにはどんなに感謝しても足りません。それなのに何もお返しできないまま、またいなくなります。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と頭を下げた。

 アンコールで再びTシャツとジーンズ姿で登場し、ファンが総立ちの中「人生に乾杯」「せんせい」など、フィナーレは明るく笑顔いっぱいに歌い上げ、東京でのコンサートに幕を閉じた。

 会場には、母親・幸子さん(87)も駆けつけ、娘の東京での最後のステージをじっと見守った。