【アニソン四半世紀】吉田拓郎「気持ちだよ」 「こち亀」になじんでいる素朴なメロディー

2022年07月31日 10時00分

吉田拓郎「気持ちだよ」
吉田拓郎「気持ちだよ」

 吉田拓郎が1999年に、フォーライフからの最後のシングルとして発売したのが「気持ちだよ」。ヒットチャート的には全くヒットしなかった曲(オリコン最高位76位)ではあるが、世代によっては拓郎の他のヒット曲よりもなじみがあるという人もいるのではないだろうか?

 というのも、この「気持ちだよ」は99年公開の劇場版アニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE」の主題歌で、同時期にテレビアニメ版でもエンディングテーマとして流れていたからだ。「こち亀」については特に説明は不要だろう。この超人気作で起用されたため、チャート成績以上に多くの人が耳にしていたはずだ。

 作詞は康珍化、作曲はもちろん拓郎自身。こち亀関連の楽曲はたくさんあるが、作品の傾向上、コミカルなものがほとんど。その中で「気持ちだよ」は、心温まる歌詞、どこかほのぼのとした素朴なメロディー、そして拓郎の優しさと力強さが同居した歌声と、こち亀としては異色の部類に入る曲かもしれない。

 しかしこれが意外となじんでいて、ムチャクチャなようで実は義理人情に厚いという「両津勘吉」のキャラクターにマッチしていた。

 

吉田拓郎「気持ちだよ」収録の「こち亀百歌選」

 レーベル移籍直前のシングルということもあり、「気持ちだよ」は拓郎のオリジナルアルバムには収録されず、ベスト盤などにもほとんど入らない(2014年にセルフカバーアルバム「AGAIN」でリメークしたことはある)。ただし、こち亀の主題歌を集めたアルバムにはしっかりと収録されている。拓郎のディスコグラフィーの中では微妙な位置にある曲だが、アニソンの歴史にはしっかりと足跡を残したといえそうだ。

関連タグ: