「半沢直樹」のアドリブは〝ここ〟につながっていた! 来年10月にスタートするTBSドラマ「日本沈没―希望のひと―」の撮影が、早くもスタートした。主演の環境省官僚を小栗旬(37)が務め、共演には今年8月に離婚を発表した杏(34)が週刊誌記者役、地球物理学界の異端児博士役に香川照之(54)などが決定。その香川が大ヒットドラマ「半沢直樹」で繰り出したセリフとのつながりが浮上した。

 主役の小栗が2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも主演し、その撮影が来年夏に始まることから、「日本沈没」の撮影は前倒しされ、異例の放送開始1年前という11月下旬にスタートした。

 人気作家・故小松左京さんの名作「日本沈没」(1973年)をTBSは74年にドラマ化し、今作は同局として47年ぶりのリメークとなる。小栗の共演者として、経済産業省官僚役に松山ケンイチ、首相役に仲村トオルが発表された。

 中でも杏は、東出昌大の不倫騒動を経て、今年初めから東出とは別居。双子の女児と長男を抱え、8月1日に離婚を発表し、1人でコロナ禍を乗り切っている最中。連続ドラマに臨むことから〝強い母親〟のイメージがつきそうだ。

 さらに、地球物理学の異端児博士役として登場するのが香川だ。香川といえば、この7~9月に放送され、最終回の視聴率が32・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大ヒットした「半沢直樹」での好演が記憶に新しい。

「半沢直樹」では、大和田取締役を演じる香川の顔芸のほか、「おしまいDEATH(です)!」などのアドリブが話題となった。それが「日本沈没」につながっているというのだ。

 そのセリフとは「半沢直樹」の8月23日放送分のもの。国土交通相や金融庁を敵に回した半沢(堺雅人)に大和田が「業務改善命令が出されたら、ウチは沈没だよ」「銀行沈…ヴォツ」「頭取も沈…ヴォッツ!」と絶叫した。

 9月13日放送の「生放送!! 半沢直樹の恩返し」で、香川は「『沈…ヴォッツ!』ってソファに座ったの、あれは堺さんのアイデア」と明かした。堺がソファに腰を落としながら「『銀行沈…没』はどうですか?」と持ち掛けてきたので、香川は「それ、いただきます!」と受け入れたのだという。

「ちょうどあの撮影当時に香川は『日本沈没』の出演オファーを受けていたんです。香川の頭に『日本沈没』の4文字が強烈に印象づけられ、頭から離れなかったのでしょう。だから、あの堺さんのアドリブのアイデアをその場でもらって、さらにバージョンアップさせ、『沈…ヴォツ!』という強烈な演技が飛び出したというわけです」(テレビ誌関係者)

 TBSは「半沢直樹」のヒットに続いて「日本沈没」に社運をかけているとも。

「制作費はドラマ界では例を見ない総額30億円近くを投入する。映画並みの撮影態勢です。半沢直樹で好演した上戸彩や及川光博、賀来賢人、尾上松也、北大路欣也、柄本明ら、おなじみの顔ぶれも追加キャストとして名前が挙がっています。さらに若い世代の視聴者を取り込もうと、ジャニーズ事務所所属のアイドル陣の出演も取りざたされている」(芸能プロ関係者)

 一方で、コロナ禍で「日本沈没」のドラマ制作情報が発表となったことには、ネット上で「この時期にタイトルだけでも不快」「暗い気持ちになる」など批判的なコメントも上がった。

「コロナ禍に配慮し『希望のひと』とサブタイトルに入れ、未来への希望をテーマに、未曽有の事態でもあきらめない登場人物たちを描くことで、視聴者の共感が得られると制作陣は意気込んでいる」と関係者は話している。