ボートレースとこなめで開催されたSG「第61回ボートレースダービー(全日本選手権)」は、20日にフィナーレを迎えた。12Rで優勝戦が行われ、1号艇・仲口博崇(42=愛知)が一番人気に応え優勝。優勝賞金3500万円を手にし、賞金ランクも8位に浮上した。仲口はこれがうれしいSG初制覇。2着には道中で仲口を猛追した茅原悠紀、3着には菊地孝平が入り、3連単は1280円と本命サイドの決着で幕を閉じた。

レース後の第一声は「長かった…」。優勝者インタビューでその真意を問われると「デビュー23年というのもあるけど、今日一日という意味もある」。

 前検から注目の的だった。エース機1号機を引き当て、取材が殺到。「どうしてそんなに騒ぐのか不思議なくらいだった」と言う。

 だが、フタを開けてみれば、初日に田中信一郎を道中逆転で破り、強烈な舟足をアピール。さらに他選手の帰郷により、本来なら予選期間中に回ってこないはずの1号艇が回ってくるなど、思わぬ追い風も吹いた。その一方で、プレッシャーも感じていた。予選トップ通過が見えてきた3日目あたりから、「今回取れなかったら、二度と取れることはないと思う。キツい1節だった」。

 しかし、同じく繰り上がりの出場だった師匠の大嶋一也が大きな心の支えとなった。大嶋が仲口に常々話していたのは「オレも40すぎて(SGを)取ったから」。優勝戦当日も「落ち着いて行けよ」とアドバイスをした。

 また自身が走り慣れたとこなめも大きな味方となった。愛知県の東端にあたる豊橋市出身の仲口にとって純地元といえるのは蒲郡だが、むしろ相性がいいのはGⅠ2勝(05年4月周年記念、06年2月地区選)のとこなめだ。今節出場中では、通算1着本数、優勝回数ともトップ。制度が変わり、二度と破られることのない1分44秒1のレコードも持っている。とこなめでのSG制覇という点について「まさかここで勝てるとは思わなかったが、運命めいたものを感じた」。

 終わってみれば“勝つべくして勝った”そんな気もするダービーだった。