伊東競輪ナイターFⅠ「競輪ワールドシリーズ」は10日に開幕し、10Rでマシュー・リチャードソン(27=英国)がライバルたちの度肝を抜く走りで1着スタートを決めた。
中団にいた九州3車が赤板で先切りするや、内に切り込んで番手を奪取。最終1センターで川口聖二―山内卓也が飛んでくると素早くスイッチし、最後は大外をブン回して先頭でゴール線を駆け抜けた。
「ジャパニーズ・ラストサムライ」と自称して初日に臨んだ川口は、レースを終えると「リチャードソンを倒したかったのに、ジャパニーズ・ケイリンをされてしまった」と悔しそうに唇を噛み締めた。他の選手も動揺で、九州3番手だった大野吾郎は「競輪をされた。まさか内に来るとは…」と絶句し、リチャードソンの番手を務めた藤根俊貴は「レース前から1着を取りたがっている感じだった。内へ行ったのも、それだけ1着が欲しかったのでしょう」との見解だった。
リチャードソンは「最初からのプランだったわけではないが、チャンスだったので内に行った。スプリントが短かったし、脚は問題なかった」と振り返った。そして九州の番手をさばいたヨコの動きを可能にしたのが、前回の青森で「最終日に初めてブロックに挑戦してみて、しっかり対応できた」という成功体験で、最終4角での踏み出しも「小倉では早めに行き過ぎて失敗したので、待ってから外に行った」と過去の失敗を糧にしている。
その青森でさばかれた岡村潤は前検日の9日にこう言っていた。
「彼らは本業の競技で、一瞬のミスも許されない時速70キロの速度域で勝負している。そもそもの自転車操作のスキルが高いので、慣れてくればヨコの動きにも対応できるはず」
リチャードソンは坂本健太郎を背に11日の10R準決勝に臨む。久田裕也に乗るオールラウンダーの松浦悠士と、どんなバトルを展開するのか興味は尽きない。












