鬼才・園子温監督(52)といえば、今や引っ張りダコの映画監督だ。来月30日に「TOKYO TRIBE」が公開されるほか、来春には「新宿スワン」「ラブ&ピース」の公開が控えている。一方、その強烈な個性でも有名。日本映画界への毒舌もためらわないが、唯一頭が上がらないのが女優・満島ひかり(28)だという。その理由とは――。

「園監督が本当に売れてきたのは、ここ数年ですよ。ついこの間まで、風呂なし、共同トイレの6畳間に住んでいましたからね。今では『プロデューサーがいっぱい寄ってくる』と苦笑しています。今年はあと2本撮影するそうなので、ますます忙しくなりそうです」と話すのは映画関係者。

 園監督はもともと自主制作映画出身とあって、映画に対する思い入れはめっぽう強い。「いいモノはいい、ダメなモノはダメ」とハッキリ言うタイプだから、商業主義の日本映画界にとっては貴重な存在だ。“芸能界のタブー”SMAP木村拓哉(41)を「映画に出すな!」と痛烈に批判したのは記憶に新しい。

「それでも『今、役者が出演したい3人の日本人監督』に入ります。北野武監督、是枝裕和監督、そして園監督です。3人に共通するのは海外で高く評価されていること。出演すれば世界に直結するので、みんな出たいらしい。『TOKYO――』も、トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門に出品するそうですからね」と同関係者。

 そんな怖いモノなしの園監督が、なぜかただ一人、頭の上がらない女優がいるという。それが満島だ。ある映画プロデューサーが暴露する。

「満島さんは、園さんの出世作『愛のむきだし』(2009年)で起用されました。実はその時、園さんは満島さんにほれたんです。でも結局、大失恋してしまった(笑い)。本人は結構ショックを受けたみたいですよ。だから、さすがに満島さんには何も言えないのではないでしょうか」

 少女時代に7人組アイドルユニット「Folder」に所属していた満島は、同作でのレズ・自慰シーンなどの体当たり演技が評価され、その後、映画やドラマでブレークした。現在放送中の連ドラ「若者たち2014」(フジテレビ系)にも出演している。

「愛のむきだし」公開翌年、満島は映画監督の石井裕也氏(31)と結婚。園監督はその翌年の11年、元グラドル神楽坂恵(32)と結婚した。同プロデューサーは、結果オーライだと指摘する。「神楽坂さんは園さんとこで経理などの裏方もやるので、これでよかったんじゃないですかね。女優バリバリの満島さんじゃあ、園さんとはうまくいかないですよ」

 もっとも、タブーを破壊していくのが園監督の真骨頂だけに、“フラれた”満島との再タッグを見てみたいものだ。