◇寺田千恵(52)岡山支部65期

 2021年SG第4弾となる「第26回オーシャンカップ」が20日に開幕する。舞台はボートレース芦屋。カウントダウンコラム第2回は女子レーサーで唯一SG優勝戦1号艇を経験している寺田千恵をクローズアップ。最高峰の舞台にかける思いを明かした。

 SG参戦は2019年の児島ダービー以来。オーシャンカップも同年のとこなめ以来となる。

 女子レーサーの第一人者として男子の強豪相手に真っ向勝負を挑んできた。2001年のからつグラチャンでは女子史上初となる1号艇でSG優勝戦へ進出。5着に敗れたものの、その奮闘は今でも語り草となっている。しかし、32歳で挑んだ当時と今では自身も周りの環境も大きく変化した。それは寺田本人が一番良く理解している。「さすがに今の(SG常連の)上の人たちにはかなわない。それはわかってる。ターンなんかすごいから」とあっさりとカブトを脱いだ。

 それでも寺田には自負がある。「失敗って大事だと思うんですよ。一般戦の予選だと結果を気にせず、失敗をしながら正解へ近づけていくという感じでやっています」。特に今年2月、夫婦で臨んだ徳山GI中国地区選は大きなターニングポイントになった。

「ここ3年くらい前からずっと調整がわからなくなっていて。それで主人(立間充宏)と一緒になった地区選でペラのアドバイスをもらって。これがいろいろ勉強になったんです。調整の芯ができたというんでしょうか。失敗をしても『ここが悪いから』とわかるようになったのが大きい。それで正解に近づくスピードも上がったし、調整も合うようになってきた。それで今までのペラゲージは捨てちゃいました(笑)」。実際にここから着々と調子を上げ6月桐生では今年初優勝。「最近は自分の調子もそうだしペラの調整もいいと思います」と近況の充実ぶりに胸を張る。

 しかし、それでも寺田は現状に満足はしているわけではない。「ペラにしてもちょっとのことでガラッと変わるのがボートレース。それを30年やってきましたからね。『これでよし』というのはないし、そう思ったら終わり」と言い切る。今回のオーシャンカップについても「SGに行けば、いろいろ情報も収集できますし、そこで得られるものはいい経験になりますから」と、自らの血と肉へ変えようとどん欲だ。

 もちろん負けず嫌いの寺田がSGをただ〝学習の場〟と、とらえているわけではない。「男子にターンでかなわないならそれ以上にエンジンを出せばいいわけだし」。長年の月日で繰り返した失敗と成功から導き出した調整で、再び歴史の扉へと挑む。