愛知・名古屋アジア大会女子100メートル障害決勝(27日、パロマ瑞穂スタジアム)で、中島ひとみ(長谷川体育施設)が12秒78で銀メダルを獲得した。

 中学3年時に100メートル障害で日本一に輝いた逸材。高校3年時に重圧から体調を崩し、長きにわたって苦しい時間を過ごすも、自己ベストを8年連続で更新中。その裏には〝過程〟を大事にする考えがある。

 中島は「同じ目標を持つことも大事だと思うけど、自分が高校生の時みたいに大きい目標だけを掲げすぎてしまうと、達成できなかった時に『全部がダメだったんじゃないか』と思うこともあった。でも、全部違うと思うのは良くない」と回想。目標に向けて努力する自分を認めることで、メンタル面に余裕が生まれた。

 寒さには苦手意識がある。予選、決勝ともに肌寒さの残る中でのレースだった。それでも「私の一つの強みだと思うのは、常にワクワクできること。ポジティブなワクワクだけじゃなくて、ネガティブな部分にもワクワクを持っている」。今の天気だとどんなレースができるのか――。前向きな気持ちで勝負に挑み、日本のファンを盛り上げた。

 当初は26日に決勝が行われる予定で、開幕1か月前に急きょ変更となった。「決勝を見に行きたいと言ってくださった方が結構いたのに、私には何もできないのが申し訳ない。だからこそ、みなさんにより良い走りを見せたい」。金メダルには届かなかったが、すべてを出し切った。