失踪帰宅の身勝手な夫が、連れ出された妻を亡くした夫に〝逆切れ〟のような反論に出たことが衝撃を呼んだ、TBS系ドラマ「Tシャツが乾くまで」の14日放送第6話。前者の夫である喫茶店を営んでいた充(松山ケンイチ)の言動には、いまだ多くの謎が遺されている。

 後者の夫は菓子会社勤務の樹生(中島歩)。妻のあずさ(夏帆)が内緒で充とともに長距離バスに乗り、事故死する。充の妻で主人公の咲子(蒼井優)も2人の関係を知らなかったばかりか、事故の前にひとり下車した充は難を逃れたにもかかわらず行方をくらます。約1年後、咲子が充の私物を処分しようとした矢先に突然の帰宅。当事者3人が一堂に会し、残された2人は〝出奔〟の真意をただす。

 不倫を強く疑う樹生に対し充は、ありがちな見方しかできない樹生がかわいそうな人だと反論。咲子から2発目となるビンタを食らう。すると、咲子と樹生の関係はどうなのかと畳みかけた…。

 荒れた〝聴聞会〟はとりあえず幕切れとなり、失踪の動機などは語られていない。第1話で「ちょっと出かけて来るね。夜には帰るから」と咲子に言った充。2人の間には「ウソはダメ。でも、言いたくないことは言わなくていい」というルールがある。その限りであれば、充は本当に日帰りのつもりだった。行き先は長野の実家。なぜ〝長居〟になり、連絡を欠かしたのか。

 そもそも両親とは関係良好ではなさそうで、咲子もその存在を知らされていなかった様子。あずさに同行を求めたのは、久々に両親に会いに行くの心細くて、ついてきてもらったと説明した。にもかかわらず、道中のサービスエリアで「逃げるなら今だと思ってしまって」私物やあずさを残して途中下車という暴挙に出た。

 いったい何から「逃げた」のか。両親に会う重圧感が思い浮かぶが、結局は帰省し、父親の葬式も出しており、逃走とつじつまがあわない。逃げてはみたが、思い直して実家に帰ったとの見方もできるが。

 あずさから逃げた可能性は? 充は失踪グセめいた一面を喫茶店の店員の直人(高橋文哉)に示唆している。「(店を守ってくれた)直人くんがいてくれてよかった。いなかったら逃げなかったかも。逃げても早く戻ったかも」。直人が「いつぶりですか? 失踪」と問うと、咲子と出会ってすぐの頃=10年前と答えた。咲子は結婚前、海外出張を理由に充からの連絡が3か月途絶えたことを回想していた。

 充はあずさとの不倫は否定しており、逃げるほど相手の存在が重いとは考えにくい。逃げたいのなら最初から同行を求めないはず。

 この件について「後でちゃんと話す」と約束した充は、たぶん理解してもらえないけど」と付け加えた。複雑なパーソナリティーが今後、浮かび上がる。