6日のNHK連続テレビ小説「風、薫る」第94回で、中村倫也演じる赤痢患者・柳生の正体が判明し、SNSで反響を呼んでいる。

 ドラマは新潟編の4週目。看護婦をやめて女学校の舎監をしていた主人公のりん(見上愛)が、赤痢の流行で患者対応に駆り出される。感染は収まらず、かつての同僚だったもう1人の主人公・直美(上坂樹里)が東京から駆けつける。

 患者でむせ返る「避病院」に、地元民には見えない洋服姿の男が。柳生という患者で、東京から病気を持ち込んだと疑いの目にさらされ、「ほっといてくれ!」と投げやりに振る舞う。軽症者は避病院を出て別へ向かうことになり、薄い浴衣のような粗末な衣装ながら眼光だけは鋭い柳生もその中にいた。

 これまで出演した「風のハルカ」(2005年度後記)、「半分、青い。」(18年度前期)の朝ドラ2作で、主人公の従兄弟や主人公の友人の恋人のモテモテ男子を演じた中村が、一患者役とは考えにくい。はたしてこの日、退院となった柳生は直美に「私は内務省衛生局の者だ。現地調査に来ていて発症した」と明かした。

 Xでは柳生に「カッコつけててカッコいい。東京でも出番がありますように」「やはり上の命を受けた隠密のようなものでありました」「内務省のお役人でしたか」と腑に落ちたような声が上がった。

 柳生は避病院の外でむしろにくるまれ、りんは当初、遺体と思って手を合わせた。柳生は「まだ生きてる」。院内に入れば、赤痢を持ち込んだ犯人として袋叩きにされるのは必至。「中に入ったら何をされるか。むしろ私の身が危ない。赤痢にかかった(ことで死ぬかもしれない)人間が言うのも何だが」と皮肉をまじえて語った。

 直美との会話では、死亡率が低く抑えられそうだとしてその仕事ぶりを内務省に報告するとした一方で「患者を怒鳴るのはやめた方がいい」とチクリ警告も行った。

 こうしたシニカルなセリフや態度、無頼さを感じさせる振る舞いは、中村が民放ドラマで見せてきたところ。そんな〝らしさ〟を「風、薫る」でも、わずかな登場シーンで示した。