元ヴァン・ヘイレンのボーカル、デイヴィッド・リー・ロスの今夏のカムバックツアーの一部日程が突然中止となり、ファンの間で臆測が広がっている。そんな中、長年ライバル関係にあった元ヴァン・ヘイレンのボーカリスト、サミー・ヘイガーがロスに異例のエールを送り、大きな話題となっている。米メディア・FOXニュースが25日、報じた。

 ヘイガーはフェイスブックに投稿した動画で、「やあ、デイブ。サミーだよ。今、大好きなカクテルを飲もうとしていたところで、マイケル・アンソニーから電話があったんだ。何を飲んでいるかは言わなくても分かるだろう。君のツアーが中止になったと聞いた。本当に心の底から残念に思っている。どうか元気でいてほしい。健康上の問題じゃないことを願っている」と語った。

 コロラド州、アイオワ州、ケンタッキー州、イリノイ州で予定されていたロスの公演はすべて中止となったが、その理由は公表されていない。中止となったのは7月公演のみで、8月と9月に予定されている5公演は現在もチケット販売が続いている。

 ヘイガーは「正直に言えば、マイクも僕も、君がステージに立ち続け、僕たちも所属していた世界最高のバンド、ヴァン・ヘイレンの音楽を守り続けてくれていることが本当にうれしい。本当に残念だ。こんなの最悪だよ。あのバンドで僕たちが作り上げた音楽を受け継いでくれているんだから」と思いを語った。

 さらに、ヴァン・ヘイレンを伝説的バンドにしたメンバーについて、「君も、僕も、マイキー(マイケル・アンソニー)も、アル(アレックス・ヴァン・ヘイレン)も、エド(故エディ・ヴァン・ヘイレン)も、誰にも代えられない。また活動を続けられるようになったら、その時は戻ってきてくれ、兄弟。マイクも僕も君を応援している」とエールを送った。

 またヘイガーは、9月にラスベガスで行う自身とマイケル・アンソニーの公演にロスを招待し、「9月のラスベガス公演に来てくれよ。一緒に数曲歌おう。司会でも何でもやってくれ。とにかく君らしくやってくれればいい。それだけで最高のエンターテインメントになるから」と呼びかけた。

 ロスが1985年にヴァン・ヘイレンを脱退すると、ヘイガーが新たなボーカリストとして加入し、1996年まで在籍。さらに2003~2005年にも復帰した。一方、ロスは2006年に正式復帰し、バンドが2020年に活動を終えるまでフロントマンを務めた。

 それぞれ異なる時代のヴァン・ヘイレンを象徴する存在だった2人は、長年にわたり互いを公然と批判し合ってきた。2002年にはツアーで一時的に共演したものの、和解は長続きせず、ほどなくして再び対立が再燃した。今回のヘイガーのメッセージは、その長年の確執を超えた和解の姿勢として、ロックファンの間で大きな話題となっている。

 なお、ロスは公演中止について現在まで公のコメントを出しておらず、ヘイガーからの共演の呼びかけにも返答していない。