3日のNHK連続テレビ小説「風、薫る」第5回で、多部未華子が2009年の「つばさ」(主演)以来となる朝ドラ登場を果たした。SNSでは「演技力が大事」「Xは〝多部ちゃん〟トレンドで盛り上がる朝」などと言及が相次ぎ、話題をさらった格好だ。
時代は1883(明治16)年。多部演じる大山捨松は冒頭、夫で軍人の大山巌(高嶋政宏)と結婚パーティーでダンスを披露する。ともに実在人物と同名で、看護教育に携わった捨松は、ヒロインのりん(見上愛)と直美(上坂樹里)に影響を与える人物。ダンスが象徴する明治期「鹿鳴館外交」の華としても知られた。
捨松は巌と訪れた栃木・那須地方で馬車に乗っていたところ、考えごとをしながら道を歩いていたりんと衝突し、手に擦り傷を負わせてしまう。馬車を降りた捨松がりんを手当てする。2人のヒロインは、日本初のトレインドナース(訓練された看護師)となった女性がモデル。ドラマのテーマにつながる場面が生まれた。
道中、捨松は巌に「子供たち…私 会津(自身の出身地) いました 時と同じ」と話す。りんには「清潔 大事 破傷風 気をつけねばならない」と、たどたどしい調子で話した。冒頭場面で捨松については、10年の米国留学を経て帰国したことで「日本語より英語、フランス語の方が堪能」と説明があった。助詞を省いた話し方といえば、前作朝ドラ「ばけばけ」のヘブン(トミー・バストウ)が記憶に新しい。捨松は「これ、あげます。ごきげんよう」と標準語のイントネーションでも話していた。
りんは、大丈夫を意味する栃木弁「だいじ」を繰り返し、捨松の気遣いに恐縮する。捨松は「さすけねえ」と言い、りんが「さすけ…?」と理解に苦しむ。さすけねえは会津地方で「大丈夫」を意味する言葉だという。迷惑をかけたと思っているりんに「問題ない」と伝えたかったのだろう。
捨松は巌に「マイ・ドリーム・イズ…」などと英語でも話したり、「――シルブプレ」とフランス語で頼みごともしていた。標準語的日本語に会津弁、さらにはたどたどしい〝ヘブン語〟に加えて英仏語。多部は言語でも見せ場十分だった。












