【今週の秘蔵フォト】本映画界を代表する大女優・吉永小百合は81歳を迎えた現在でも、往年の美しさは健在で、昨年10月に公開された「てっぺんの向こうにあなたがいる」(キノフィルムズ)でも主役を演じた。

 女優歴は実に69年に及ぶが、代表作の一つである川端康成原作「伊豆の踊子」(1963年、日活)から23年後の86年には、市川崑監督の「映画女優」(東宝=公開は87年)で伊豆の踊り子役を演じて話題になった。86年11月15日付本紙には吉永のインタビューが掲載されている。

 23年ぶりに踊り子役を演じたことについて「役者は不思議なもので、台本を読んだ時は怖ろしくてブラックジョークかと思ったけど、いざやってみると昔に戻ったような気持ちになって、タイムマシンに乗ったみたい。前回は5月頃でもっと高い山の上でしたが、川端先生が来てくださったんです。きっと川端先生や田中さんは『まだやってる』と笑ってらっしゃるのでは」と笑顔を見せた。

 同作が映画99本目で100本の大台が目前に迫っていたが「100本目につながる99本目にしたいんです。だからこの映画は絶対に成功させたい。気を遣っているといえば、睡眠時間をキチンととって不節制しないようにしてます。ただロングはいいけど、アップでは年齢的なものが出ちゃう。カメラの方も考えて下さってますよ」と大女優らしい姿勢を見せた。

 当時41歳。インタビューは踊り子姿で受け、市川監督、共演の奈良坂敦とも記念写真に納まっているが、往年と変わらぬ美しさとかわいらしさ、そして貫禄に満ちている。いつまでもお元気でいてほしい「日本の宝」である。 (敬称略)