◇富永修一(44)福岡支部88期
この1月からA1に昇格。キャリア25年目にしてトップランカーとなった。44歳。マスターズ世代を目前にしての〝確変〟。いったい何があったのか――。
「ここ2、3年ですね。やり方を変えました。これまでは伸びを求めてずっとやってきた。でも出足、回り足が良くないとすぐ5、6着を取ってしまう。これではきついな、と。高倉(和士)選手とか自分と真逆をやっている後輩に聞いてレース足を重視する調整も試すようになりました」
比較的早く結果もついてきた。特に過去2年は安定して勝率6点オーバー。大崩れがなくなったことでアベレージが大幅に上がった。
「伸びもある程度は欲しいので今は自分なりにアレンジして伸び〝6″、レース足〝4〟くらいで行くことが多い。その分、S一気とかはなくなりましたけどね。引いたエンジン次第で逆をやったりとか、調整を試せる範囲が広がった。節ごとのエンジン出しのバラツキが小さくなりました」
2走前のからつ九州地区選でGⅠ初出場を果たし、3日目には水神祭も達成。記念クラスと渡り合う中で見えてきたものがあった。
「すごい刺激を受けた。自分が一つミスしたら一気にやられるし、相手はミスをしない。これではやっぱり出足がないと、きついなと思いましたね。意外だったのは一般戦よりも集中して臨めたこと。枠番も決まっているし、レース間に調整していても慌ただしさがない。バタバタすることなく一つのことにフォーカスできるんです」
ベテラン勢が長くハイレベルな走りを続けるのが近年のトレンドでもある。富永もさらに上のレベルを見据えている。
「成長の余地はあると思います。一つはスタートの質を高めること。自分はタイミングはそこそこだけど、質が悪い。地区選では〝これはいいSを行けた〟と思った時もスリットでは横一線。記念を走る人はSの仕方が違うんです。これならエンジンを出せた時には凄い破壊力が出るだろうなと思いました。特に原田(幸哉)選手は一枚抜けてた。あの域に達するはムリだけど、良くなる余地はある。それにターンについても乗り方ひとつでエンジン差をカバーできるんだなと実感しました。自分は末永(和也)選手みたいには回れないけど(笑い)」
リスクを覚悟したスタイル変更が奏功、それがさらなる高みを目指すモチベーションにつながるという好循環だ。
「SGに出るとはさすがに言えない(笑い)。記念に出続けることで成長できればと思っている」
進化を続けるベテランから目が離せない。












