大相撲の元横綱照ノ富士・伊勢ヶ浜親方(34)の引退相撲が1月31日、東京・両国国技館で開かれた。断髪式には柔道金メダリストの阿部一二三、阿部詩、競泳金メダリストの北島康介氏、ボクシングの世界3階級制覇王者・中谷潤人、元K-1王者の武尊、元プロ野球選手の中田翔氏、元サッカー日本代表の小野伸二氏、タレントの小島瑠璃子ら角界の著名人ら約330人が出席した。

 豪華な顔触れの中でも、ひときわ注目を集めたのが元横綱の白鵬翔氏(40)だ。当初の順番から遅れて花道に姿を見せると、満員の観客席からはこの日で最も大きな歓声がわき起こった。出席者の多くが黒系のスーツ姿でハサミを入れていく中、大横綱は金色に光り輝くモンゴルの民族衣装といういでたち。観客の度肝を抜いた。

 白鵬氏は、自身の衣装について「10年ぶりに出して着ました。(モンゴルの)国民栄誉賞の時以来。スーツではない理由? やっぱり(照ノ富士も)モンゴルにルーツがあるので、着ていこうかなと…」と笑顔で説明した。衣装には純金(24金)の刺しゅうが施され、製作当時の価格は生地だけで300万円超。世界で1着だけの特注品だという。

 白鵬氏は断髪式で元照ノ富士の大銀杏(おおいちょう)ハサミを入れると、後輩横綱の両肩に手を置いて「お疲れさまです。これからも頑張ってください」とねぎらいの言葉をかけた。10年ぶりとなる〝勝負服〟の着用は、大横綱なりのはなむけだったようだ。