17日に放送された菅田将暉が主演するフジテレビ系ドラマ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」最終回で、これまで地味めな存在感だった浜辺美波演じる巫女の樹里がヒロインと化すシーンが視聴者をとらえた。

 1984年の東京・渋谷を舞台に、熱血演出家の久部(菅田)が、つぶれかかったストリップ劇場のダンサーやスタッフを役者にしてシェークスピア劇を始めた物語。中心的女優・リカ(二階堂ふみ)の後押しで増長する久部は強権を振るい、ついには多くの役者の離反を招く。すると、仮面劇方式で役者が役を掛け持ちし、少人数で乗り切ろうと試みた。

 久部扮するハムレットは舞台稽古でリカの役であるオフィーリアと向き合う。会心の出来に、久部は「今までで一番です!」。ハグして「僕らがいれば何も怖くない」と気を大きくしたが、体を接して違和感を覚える。仮面を外すと、演出助手を手伝っている樹里だった。

 久部に思いを寄せている樹里だが、リカに心奪われる久部に冷たくされる。リカも樹里を追いだしにかかる。一方でリカはオフィーリアは自分に向いていないと訴えた。そこを突いた樹里。日ごろ稽古を見ているのでセリフは覚え込んでいた。邪険にされる女の復讐のようなヒロインなりすまし劇。照明が顔の下半分にしか当たらず、フードをかぶったままの姿が健気な恋心を浮かび上がらせた。

 樹里は劇場近くの神社の巫女で、ストリップに汚らわしさを感じている。そこに通う父(坂東彌十郎)や、当初は反感の対象だった久部との掛け合いのような芝居が多く、物語を動かす存在ではなかった。X(旧ツイッター)では「なぜこんな脇役に」などと売れっ子女優の〝無駄遣い〟と感じた視聴者も一部にいたようだった。

 だが、最終回後のX投稿では、「仮面を脱いだ時の表情が1番綺麗に見えた」「出演時間の10倍以上に印象に残った樹里さん」「仮面劇でも樹里オフィーリア見れたので満足」「仮面外されたときの樹里ちゃんのお顔綺麗すぎ」といった反応が寄せられた。最後の最後で樹里=浜辺が視聴者の心を鷲づかみに。出演に〝納得〟のコメントもみられた。

 舞台稽古で樹里オフィーリアは、ハムレットから「もともとお前を愛してない」と言われ、顔バレしても、久部は感動どころか「いつセリフを覚えた?」というつれないリアクションで終わっている。父の転勤で渋谷を去ると言っていたが、ドラマのエピローグで久部と再会。今後も寄り添っていくような余韻を残して幕を閉じた。