“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は、女芸人No.1決定戦「THE W 2025」で準決勝を突破し、12月13日の決勝ではトップバッターを務めるコント師の女性コンビを紹介する――。

【プロフィル】
 コンビ名‥もめんと
 所属事務所‥マセキ芸能社
 結成‥2021年
 写真左‥小口響郁
 生年月日‥1998年9月21日
 写真右‥竹田百花
 生年月日‥1999年3月29日
 同期‥西ノ京、忠犬立ハチ高、足腰げんき教室、梵天

「THE W」では昨年の準決勝でも目立っていて、「来年は来そうだ」と思わせたコンビです。今年は決勝進出組数が昨年の12組から8組に減り、エントリー数も903組から1044組に増え、よりシ烈な争いになりましたが、見事に勝ち抜き初の決勝進出を果たしました。

 27歳と26歳という、まだ若い2人に話を聞いてみました。

 ――コンビを組んだきっかけは

「大学の同級生でともに演劇を学び、卒業後はそれぞれ演劇の道に進もうと決めていたが、卒業のタイミングがちょうどコロナ禍と重なり活動が制限されました。演劇がほとんどできない中でも私たちはダンスレッスンや、オーディションのために自主練習などで頻繁に顔を合わせていました。そんな時、高校時代『ハイスクールマンザイ』に出場するなど芸人を目指していた竹田が、小口をキングオブコントに誘ったことがきっかけで『もめんと』が始まりました。結果はきれいにスベり、しっかり落ちてしまったのですが、その経験がむしろ火をつけることになり、そこから本格的に2人で活動を始めました」

 ――昨年の大会も目立ってウケていた

「昨年からライブ数が少しずつ増え、存在を知っていただけるようになってからウケる回数が増えてきたように感じます。私たちは分かりやすいツッコミがないため、決して笑いやすいコントではないのですが、昨年から下北GRIPというフリーライブに出演するようになり、そこでネタに対する考え方が変化していきました。呼び込みでお客さんを集めるのですが、そうするとお笑いを見るの自体初めてのお客さんも多くいる。昨年4月ごろから水曜日のレギュラーになり、お笑いを初めて見る人に対しても受け入れてもらえるように見せ方の部分で工夫をし始めたのが要因なのかなと思います」

 ――今年は決勝進出

「昨年の準決勝では1日目終了後にエゴサーチをして他人の意見に左右され、2日目は落ち込んだ状態でやってしまった。今年は終わるまで絶対にエゴサをしないと、お互い“SNS禁止”にし、2日間は自分のことだけに集中。おかげで余計なことは考えず、のびのびできたと思います。ただ、いいネタやったという自負はあったが、『決勝行けるぞ!』という確信はなかったです」

 ――決勝の出番はトップになった

「トップバッターとして大会をめちゃくちゃ盛り上げる自信はあります! 応援してくださっているみなさまはもちろん、何げなく見た方にも笑って楽しんでいただけたら本望です!」

 ――コントへのこだわりは

「無理をしない。できないことはやらない。我々は日常生活の中で“ツッコミ”をしない人生だったので、コントでもツッコミを入れるとどうしても浮いてしまう。私たちの世界観は、そんなにぶっ飛ぶことがなく日常にあるかもしれない範囲でやっているので、言動にも違和感が出ないように気をつけています」

 ――ネタの作り方は

「ネタの種を2人で出し合い、膨らませそうなものを話し、そのシチュエーションで実際に動いてみたりして面白かった部分を抽出して広げて整えて作っています」

 ――将来の目標は

「単独ライブで全国を回りたい。ラジオ番組を持ちたい。竹田は恋愛ドラマに出たいそうです」

 話を聞いて、お笑いに向き合う姿勢と自分たちを俯瞰で見る才能が高いことが伝わりました。ネタ作りにたけているだけに、「THE W」が楽しみです。

 ☆しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。