“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は、結婚してから新たに結成した、最近ではあまり見かけなくなった夫婦漫才師を紹介する――。

 夫婦漫才師は昔からよくあるスタイルですが、M―1グランプリなど漫才の賞レースで目立った結果を残した記憶にありません。そうした中、昨年のM―1準々決勝で目立っていた夫婦漫才師がこのコンビです。

【プロフィル】
 コンビ名‥マウンテンブック
 結成‥2021年8月1日
 所属‥TWIN PLANET
 女性‥いずみっくす
 生年月日‥1982年8月28日
 出身‥岩手県
 デビュー‥2008年10月
 男性‥ゆずきヶ島
 生年月日‥1982年4月6日
 出身‥埼玉県
 デビュー‥2005年5月2日

 夫婦漫才なのにシュールなネタをして途中からその違和感について議論していく、という新しい形を生み出しました。それが昨年のM―1でハマったのです。

 もともと女性のいずみっくすさんは「123☆45(イズミヨーコ)」という女性コンビを組んでいた。2014年には漫才新人大賞の決勝、19年には女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」の決勝に勝ち上がるなど実力派女性コンビとして知られていました。

 一方、旦那のゆずきヶ島さんは男性コンビ「ハッピーエンド」で「キングオブコント2015」の準決勝に勝ち上がるなど、期待のコント師といわれていました。

 20年に結婚した2人は、21年から漫才コンビとなり、夫婦漫才師が誕生したのです。そんな2人に話を聞かせてもらいました。

 ――お笑いを始めたきっかけは

 ゆずきヶ島「目標だった箱根駅伝の夢が絶たれ、他にしたいことが何もなくなっていたころ、お笑い雑誌で『バカ爆走!』(人力舎ライブ)を知って運命を感じ、お笑いを始めました」

 いずみっくす「目立ちたかったから。テレビに出てみたかったから」

 ――夫婦漫才師を継続するコツは

 ゆずきヶ島「コンビ活動よりも夫婦活動を優先することです」

 いずみっくす「言いたいことを我慢してためないで、きちんと伝えること」

 ――夫婦漫才師のいいところと悪いところを教えてください

 ゆずきヶ島「いいところは、いつでもネタ合わせができることです。悪いところは、ケンカをしたら全てが終わることです」

 いずみっくす「いいところはネタ作り、ネタ合わせ、ネタ反省会がいつでもできること。家でゴロゴロしながらできること。悪いところは夫がスベっているところを日常的に見なければならないこと」

 ――ネタの作り方を教えてください

 ゆずきヶ島「ネタは僕が7割方作ってから、妻の機嫌が良さそうな日に2人で話し合って完成させます」

 いずみっくす「夫を『おもしろい』とホメておだてて、ネタをほとんど書かせています」

 ――将来の目標は

 ゆずきヶ島「『令和の夫婦芸人』と言われるようになりたいです! あと、新婚当初から毎日欠かさずやっているユーチューブラジオ『マウンテンブックの家ラジオ』を死ぬまで毎日続けていきたいです!!」

 いずみっくす「売れておカネをたくさん稼いで、この世の贅(ぜい)の限りを尽くしたいです」

 ――影響されたお笑い番組や芸人は

 ゆずきヶ島「影響を受けた番組は『爆笑オンエアバトル』。芸人は、アンジャッシュさんと人力舎所属の芸人さんが全員好きでした」

 いずみっくす「『笑っていいとも!』に出ていたモエヤンさんにあこがれてこの世界に入りました」

 今後、「令和の夫婦漫才師」になったら、マウンテンブックに憧れて夫婦漫才師になるコンビが増えてくるかもしれません。

 ☆しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。