昨年10月、米人気リス「ピーナツ」とアライグマ「フレッド」が狂犬病の疑いで、ニューヨーク州環境保全省(DEC)によって殺処分となり、全米を揺るがす騒動となった。飼い主がDECを相手取って、1000万ドル(約14億7800万円)の損害賠償請求訴訟を起こした。米紙ニューヨーク・ポストが先日、報じた。

 米国で最も有名なリスの殺処分により、ニューヨーク州は途方もない金額の和解金を支払うことになる恐れがある。

 ニューヨーク請求裁判所に7日に提出された訴状によると、ピーナツとフレッドの飼い主マーク・ロンゴさんとダニエラ・ビットナーさんは、捜査官の手でペットを殺されたことに対し1000万ドルの損害賠償を求めている。

 昨年10月30日、警官とDECの職員らが夫妻が運営する動物保護施設を急襲した。ニューヨーク州ではリスやアライグマは野生動物とみなされており、ペットとして飼うことは違法だからだ。

 DECは、捜索中にピーナツが厚い革手袋越しに職員をかんだと主張し、2匹とも首を切断して狂犬病の検査をする必要があった。州は後に狂犬病検査が両方とも陰性であったことを認めたが、謝罪もせず、どちらの動物の死骸も返還していない。

 ピーナツとフレッドの殺害は「狂犬病によるものではなく」、訴訟資料によると「無分別な暴力行為」であり「政府の権力乱用」であると非難されている。

 ロンゴさんとビットナーさんは6月27日にチェマング郡最高裁判所に同郡、エルマイラ市、および地方政府と州政府の36人を相手取って、別の訴訟を起こしている。この訴訟は陪審裁判によって決定される不特定の損害賠償を求めたもの。

 今回の訴訟のように、州の請求裁判所に提起される訴訟では、具体的な損害額を記載する必要がある。

 DECは訴訟についてコメントを控えた。