トランプ大統領によるカリフォルニア州での不法移民大量摘発に抗議して暴力的な大規模デモが広がる中、反トランプで知られる米歌手ケイティ・ペリーが「ロサンゼルスはメキシコ人の入植者によって築かれた」と主張して不法移民との連帯を訴えたところ、「歴史認識が間違っている」と総ツッコミが入った。

 ペリーは10日、ロスで現在も続く移民関税執行局(ICE)の強制捜査を批判するメッセージ付き画像を、2億人以上のフォロワーを持つ自身のインスタグラムに投稿。ロスを「文字通り、1781年にメキシコ人入植者によって築かれ、エル・プエブロ・デ・ヌエストラ・セニョーラ・ラ・レイナ・デ・ロス・アンヘレス・デ・ポルシウンクラとして始まった場所」と表現した。

ケイティ・ペリーの斬新なドレス姿(ロイター)
ケイティ・ペリーの斬新なドレス姿(ロイター)

 だが、専門家からは、ペリーに対して「もっと歴史を勉強しろ」と猛批判を呼んでいる。

 同州の歴史によると、1771年に現在のロスにスペイン人たちがキリスト教の伝道所を建設し、その10年後の1781年にアメリカの先住者やアフリカ系及び欧州系の人たちが同地に小さな村落を築いたのが始まりとされる。

 元外交官アルベルト・フェルナンデス氏はペリーの投稿に対し、ロスは当時、「スペイン帝国の一部であるニュースペイン(ヴィレイナート・デ・ヌエバ・エスパーニャ)だった」と指摘。メキシコの建国は1821年で、それより40年前の「1781年にはまだメキシコ人そのものが存在していなかった」と説明した。

 米宗教学者デレク・リシュマウィ氏は、「ケイティ・ペリーは真の左翼としてスペインの征服を強く支持してるんだ。素晴らしい」と皮肉った。また、米政治活動家のローガン・ドブソン氏も、「植民地支配者がスペイン人である限り、植民地主義は良いことだというのがニューリベラルの立場なのか」と、こちらもペリーを揶揄(やゆ)した。