日本相撲協会を退職した元横綱の白鵬翔氏(40)が残した弟子たちの「今後」が懸念されている。白鵬氏が師匠を務めていた旧宮城野部屋は不祥事の影響で昨年4月に閉鎖され、力士たちは伊勢ヶ浜部屋へ転籍。この1年で引退が相次ぎ、弟子の数が半減した。残った力士たちも白鵬氏の退職に大きなショックを受けており、さらなる〝離脱者〟が出ることを関係者は危惧している。
白鵬氏は9日に日本相撲協会を正式に退職した。自身が師匠を務めていた旧宮城野部屋は、弟子だった元幕内北青鵬による暴力問題の影響で昨年4月に閉鎖され、師弟全員が伊勢ヶ浜部屋へ転籍。1年が経過しても閉鎖措置が解除されない状況に耐えきれず、自ら角界を去ることを選択した。
9日の会見では「宮城野部屋が伊勢ヶ浜部屋の預かりになる事態を招いたことは、親方として改めて弟子たちや応援してくださった方々におわび申し上げます」と謝罪。「引き続き外の立場から弟子たちを見守り、応援していく。弟子たちに対する愛情は全く変わっていない」と強調した。ただ、残された弟子たちが負った〝心の傷〟は決して小さくない。
白鵬氏は夏場所後の5月30日に故郷モンゴルへ出発する前、旧宮城野部屋の力士ら約10人を集めて退職の意志を伝えていたという。時間にして、およそ20分足らず。関係者は「(白鵬氏は)その場で弟子たちの意見や要望を聞くこともなく『自分はもう辞めることになった』と一方的に話すだけだったそうだ。弟子の中には『自分たちは置いていかれた』とショックを受けていた子もいる」と明かした。
白鵬氏は昨年の部屋閉鎖にあたり、弟子たちに「私についてきてほしい」と訴え、弟子もその言葉を信じて歯を食いしばって耐え抜いてきた。その間に、20人いた弟子のうち9人が引退した。残された力士たちにとって、心のよりどころだった師の口から告げられた突然の別れ。別の関係者は「今回の退職で心が折れ、また辞めてしまう力士が出てこないか。心配だ」と表情を曇らせた。
9日の会見には、白鵬氏から「宮城野」の年寄名跡を継承した前伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)も同席。「旧宮城野部屋の力士の中から、この名跡を継げる者が出てきたら名跡を譲渡して、その力士が宮城野部屋を復興できるように私も尽力していきたい」と明言した。〝白鵬チルドレン〟が、宮城野部屋を再興する日は訪れるのか。












