【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。プロ野球・巨人の長嶋茂雄終身名誉監督が亡くなられました。プロ野球人気を向上させたスーパースター。ご冥福をお祈りします。

 天才と呼ばれた長嶋さんですが、現役時代は練習の虫であったことも有名ですね。シーズンオフには「山ごもり」と称して伊豆に赴きひたすらバットを振ったそうです。やはり偉大な功績を残す人はみな例外なく血のにじむような努力をしているんですね。

 今週は努力について考えさせられる新作映画「国宝」(6日公開)を紹介します。

 同作は、任侠の一門に生まれながら、歌舞伎役者として芸の道に人生をささげた男の激動の人生を描く物語です。

 今作は何といっても主演の吉沢亮さんの演技が素晴らしいというのが最大のポイント。歌舞伎役者の役なら、歌舞伎役者が演じるのが一番!と思うじゃないですか。僕も最初そう思ってたんですけど、ところがどっこい。俳優だからこその素晴らしい演技でした。歌舞伎役者が歌舞伎役者を演じるって、やっぱり当たり前のことで、映画じゃなくてドキュメンタリーになっちゃうんですよね。それだとこれほどの良さは出ない。歌舞伎役者のみなさんも普段から厳しい稽古に励まれていることはもちろんですが、日本の伝統芸能を扱うという作品で下手な演技はできるわけがないと、もう大変な役作りをやってると思うんです。だからこそ、鬼気迫るものがあるというかね。やはり俳優が挑戦することに意味があったなと感じましたね。

 この映画は一見難しい題材のようですが、ひたすらに芸を磨き続ける主人公・喜久雄(吉沢)の姿勢は見ている人全員に刺さるものがあると思いました。喜久雄が努力を続けるのは歌舞伎役者として家柄がないから。それをカバーするためには実力が足りないと思ってのことですよね。これは私たちも同じだと思います。仕事でもプライベートでも、自分の夢や目標、理想の基準に達していないと思うからこそ頑張ることができているんですね。この映画を見て僕は、私たちの人生は足りない何かを満たすための旅なんじゃないかとも感じました。

 努力は裏切らないという言葉がありますが、長嶋さんを含め、天才と称される人はみな血のにじむような努力の上に立っているということですね。日本プロ野球界でまさに“国宝”のような輝きを放った長嶋さんに敬意を払い、情熱を注ぎ続けることの美しさを感じる一作を紹介しました。今年一番の映画だと思います! ぜひご覧ください。