元タレントの中居正広氏(52)の女性トラブル対応を巡って批判されているフジテレビで、入社10年の宮司愛海アナウンサー(33)が社内改革の急先鋒にいる。お台場の〝モノ言う女性アナ〟の源泉は早稲田大時代にあり、ゼミの論文ではフジをテーマにして批評。入社前から改革精神を抱いていた。

 宮司アナはフジの一連の問題発覚後、先陣を切るかのように心境を告白してきた。

 フジが1月17日、都内の同局で記者会見を開き、記者クラブ以外のメディアを排除して批判された際は、メインキャスターを務める同局系「Live News イット!」で「第三者の目を入れて調べてもらう。会社が生まれ変わる一歩にするべきだと私は感じています」などと指摘。自社に改革を求めた。

 フジが同月23日に行った社員向け説明会では、同番組は生中継し、宮司アナは現場からリポートした。「なぜ(17日の)会見がオープンではなかったのか?」という質問に港浩一社長(当時)が説明して「社員からは深いため息…、『はぁ~』という声もところどころ聞こえるという空気」と、あきれたような表情で伝えた。

 フジ労働組合の組合員は一連の問題発覚後、80人から500人以上に急増したが、宮司アナはかねて組合員として活動していた。アナの待遇改善などを提言してきたという。その源泉にあるのが、2015年の入社前から胸に抱いていた〝フジ改革精神〟だ。

「宮司アナは早稲田大時代にメディア論を学んだり、フリーマガジンの学生記者として取材を経験したりしてきた。ゼミの論文はフジが題材で、その中で批評や改革も展開していたことで知られる。入社試験では本来あるべきアナ像も提言したとか。今回のフジの問題で臆せずに経営陣に立ち向かう姿の源泉は、学生時代から培った改革精神なんです」(フジ社員)

 宮司アナの姿勢に多くのフジ社員たちも同調している。1月27日に開かれた2度目の記者会見では、フジの社会部記者が「女性のプライベートな領域でのことを盾にして情報隠蔽しているんじゃないかということに尽きると思います」と厳しく指摘した。

 多くのフジ社員たちは、〝フジのドン〟こと同局の日枝久取締役相談役(87)の辞任を求めている。

 外圧も強まっている。フジの親会社であるフジ・メディア・ホールディングス(HD)の株主で米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが書簡(3日付)で、日枝氏の辞任を求めたことが4日、明らかになった。〝モノ言う株主〟のダルトンは日枝氏を「独裁者」と表現し、「なぜ40年近くもこの巨大な放送グループを支配することが許されてきたのか。まったく信じられない」と批判。スポンサーと視聴者からの信頼を取り戻すためにも辞任すべきだと主張した。

 中居氏の女性トラブル対応を巡ってフジHDに書簡を送るのは3度目。これまでは第三者委員会での調査やテレビカメラを入れた記者会見の実施などを要求してきた。

 報道各社は4日、出勤前のフジの清水賢治社長の元に駆け付けた。その中にはフジの取材班の姿もあった。自社の社長を直撃取材する珍しい事態だ。

 清水社長は「各投資家との対話の内容というものは基本的に開示しておりません」と日枝氏の進退などに触れなかったが、その模様は同日に「FNN Live News days」「イット!」などで放送された。

 フジは社内外から圧力をかけられ、日枝氏をはじめとした経営陣の刷新を求められている。