作家の紗倉まな(31)が5日、東京・護国寺の講談社で行われた「うつせみ」刊行記念記者会見に登壇した。

「うつせみ」は文芸誌「群像」に掲載された話題作で、美容整形を繰り返す79歳の祖母とグラビアアイドルの主人公を中心に、ゴールの見えない美しさに翻弄される女性たちの物語。

 執筆のきっかけについて、紗倉は「美醜にまつわる問題はずっと書きたいと思ってたテーマ。一度書いたことがあったんですけど、うまく完成できなくてちょっと寝かせて…みたいな経緯があり、ようやく復活して書くことができた」と振り返りつつ、「同業者の方、10代も含め、カジュアルに整形に向き合うようになっていたので、絶対書きたいテーマ」だったと明かした。

 整形を繰り返すおばあちゃんのモデルがなんと実在する祖母だと告白。「破天荒な祖母でして、(年齢的に)美醜で戦うフィールドから抜け出したと思っていたので(美容整形は)はたから見ていても不思議で。これは絶対書きたいなと。実在する祖母を借りて…」と恥ずかしそうに笑った。ちなみに祖母からは今のところ反応がないという。

 外見や容姿を重視して人を判断する「ルッキズム」に批判が集まる中、最後は「SNSで毎日、整形に関する話題が流れてくる時代で、息苦しさみたいなものだったり、(他人と)比較し続けられる心境を描いた作品なので。いろんな方に読んでいただけたら」とアピールした。

 12月14日にはジュンク堂池袋店で向坂くじら氏を迎えてのトークイベント&サイン会、16日には紀伊國屋書店グランフロント大阪店でサイン会が予定されている。