シンガー・ソングライターで俳優の星野源(43)の作品で制作を担当していたデザイナーが妊娠・中絶問題で制作から外され、波紋を呼んだ。事実上のクビだが、そのきっかけとなったのは俳優の坂口拓の主演映画「1%er」の公開中止騒動だった。

 星野の所属事務所とレーベルは19日、星野の作品制作からデザイナーの石塚俊氏を外すと発表した。理由は石塚氏の「過去の不適切な行動がトラブルになっていること」だった。本人はこれに先立つ15日、「X」(旧ツイッター)で「先般、ソーシャルメディア上でいただいた妊娠・中絶に関するご指摘は概ね間違いありません」などと謝罪。同氏が過去に関係のあった女性を妊娠、中絶させたと認めたことを受け、星野側は制作から外した。音楽関係者の話。

「星野さんは自身の楽曲や書籍などのデザインのディレクションを石塚氏に担当してもらっていました。石塚氏はデザイン関係で表彰されたこともある気鋭のクリエイター。星野さんは信頼していて、その関係は少なくても5年ほどはあった。〝デザインの右腕〟的存在の妊娠・中絶問題にショックを受けているようです」

 寝耳に水だっただろう。石塚氏の妊娠・中絶問題は、坂口の主演映画「1%er」の公開中止騒動がきっかけで明るみに出たからだ。

 同作は今月23日から東京・渋谷の映画館「ユーロスペース」で公開予定だったが、映画館が2日に公開中止を発表した。翌3日にその理由を説明。坂口はかねて性加害に加担した疑惑を報じられており、その上で公開すれば「二次加害を引き起こす可能性がある」などと判断し、公開中止を決めた(坂口側は同疑惑を否定)。同作の公開是非をめぐっては賛否両論を呼んだ。

 ここから思わぬ展開を生む。

 同じくユーロスペースで2日から公開された映画「すべての夜を思いだす」でメガホンを取った清原惟監督が同日、Xで持論を展開。「1%er」が当初、公開予定だったことに疑問を投げかけ、反響を呼んだ。

 ただ、これを受け、ある女性Aさんが「すべての――」でグラフィックデザインを担当した石塚氏と過去に関係を持ち、妊娠、堕胎していたと告発した。清原監督は当然、この過去を知らなかったため、15日に声明で「とても悲しく申し訳なく思っています」と謝罪。前記のように石塚氏も同日、謝罪した。

「性加害問題は許されません。清原監督は、石塚氏が過去に妊娠・堕胎させたことに憤りを感じたそうで、Aさんには丁寧に謝罪した上で事実確認した。その姿勢は映画関係者の間で共感を呼びました」(映画関係者)

 30代の若き監督が過去に問題のあったクリエイターの謝罪を引き出し、それが星野の作品制作から外れるきっかけにもなった。

 清原監督に取材を申し込んだが、一連の問題の当事者ではないため、取材は受けられないとした。